ノーザン
ファームの快進撃が止まらない。今年の競馬も上半期が終了して、改めてノーザン
ファーム生産馬の圧倒的な好成績には驚かされる。
メジャーエンブレムがNHKマイルCで逃げ切りVを決めると、
オークスは1~4着までを独占。翌週のダービーでもワンツーを決めた。極め付けは春の
グランプリ・
宝塚記念だ。“主役”の
ドゥラメンテは2着に敗れ、その後のアク
シデントで引退を余儀なくされたが、勝ったのは同
ファーム生産馬の牝馬
マリアライト。強豪牡馬を一蹴して今年の上半期を締めくくるなど、とにかくG1の活躍が目立っていた。
注目すべき点は、上半期だけで28勝を挙げた重賞成績だ。今年行われた重賞の総数が69レース。つまり、40%以上で生産馬が勝利を挙げていることになる。同牧場がたたき出した、生産牧場の年間重賞勝利記録36勝(15年)も、この調子なら更新は時間の問題だろう。
なぜここまで活躍できるのか?関東最前線基地である福島県・ノーザン
ファーム天栄の木實谷雄太場長に理由を伺ってみた。
「ここ数年、ノーザン
ファームは馬・人・施設に投資をしてきました。(今年の
オークス馬)
シンハライトと(同ダービー2着)
サトノダイヤモンド、そして
ミッキークイーンが勝った昨年
オークスの1~4着馬。これらの母は、輸入した繁殖牝馬です。このような馬をノーザン
ファームしがらき、ノーザン
ファーム天栄といった牧場で調整してきました。その投資が、今の結果に結びついているのでしょう」。
滋賀県のノーザン
ファームしがらきの完成が2010年。そしてノーザン
ファーム天栄のオープンが2011年。つまり、ここから快進撃の序章は始まっていたというのだ。
特筆点はもうひとつある。上半期終了時点で同牧場の生産馬は289勝で、2位の社台
ファーム(168勝)に100勝以上の差をつける独走態勢を築いているが、芝での勝ち星はそのうちの209勝を数える。その半面、ダートでは75勝(社台
ファームは101勝)で、芝の成績と比べると劣る面は否めない。
この点について木實谷氏は「確かに芝路線だけでなく、今後はダート路線でも活躍馬を出していかなければなりませんね。ただ、自分たちも今がベストだとは思っていませんし、これからもさらに成績を上げるべく、日々試行錯誤しています」と話す。
今秋にはノーザン
ファーム天栄の坂路コースを6メートル延長し、さらに勾配がつけられる。また、屋根付き周回コースも完成するという。これだけの独走劇を続けていても全く慢心のないノーザン
ファーム。昨年の2冠馬
ドゥラメンテは残念ながら故障で引退となってしまったが、
マカヒキの
凱旋門賞挑戦など、秋もG1戦線をにぎわす馬が多数。この勢いは衰えるどころか、ますます加速していきそうだ。(デイリースポーツ・刀根善郎)
提供:デイリースポーツ