「
札幌記念・G2」(21日、札幌)
売り出し中の新人が静かに闘志を燃やしている。
坂井瑠星(りゅうせい)騎手(19)=栗東・矢作=は、13年
阪神JF覇者
レッドリヴェールとのコンビで重賞初参戦。南関東で現役騎手として活躍中の英光氏を父に持つ2世ジョッキーは、伝統のG2で存在感をアピールする構えだ。
父から受け継ぐ遺伝子の影響か、はたまた環境が強い意志をつくり上げてきたのか。「(時間があれば)オリンピックよりも競馬を見ます。競馬が趣味ですから」。ためらいもなく言い切る姿が頼もしい。
坂井瑠星、19歳。父に大井所属の英光氏を持つ2世ジョッキーが、
レッドリヴェールで重賞参戦の機会を得た。
幼少期から南関東でシビアなレースを目の当たりにし、自身を「競馬オタク」と評するほどの馬好き。
中央競馬に興味を持つきっかけとなった
ディープインパクトには、引退後に牧場まで会いに行ったという。純粋な競馬愛とともに歩んだ1年目は、先週終了時点で18勝。新人としては木幡巧(23勝)に継ぐ数字をたたき出しているが「まだ周りに怒られてばかり」と理想は高い。
167・5センチの高身長と長いリーチを生かしたフォーム。
レッドリヴェールの須貝師は「しっかり追えている。若手を育てるのも調教師の仕事やから」と白羽の矢を立てた。当の本人も志願して連日パートナーの調教に騎乗。「元気は良さそうですね。難しい感じはないです」と癖を把握しつつある。
父は現役騎手、師匠は一流調教師の矢作師。「普段は福永さんにもよくしてもらっています。周りに恵まれていますね」と感謝の言葉を述べた後、勝負師の目で週末の大舞台を見据える。「まだ顔も名前も知られていない。少しでもアピールになれば」。北の大地から瑠星の名を全国へ発信したい。
提供:デイリースポーツ