まだまだ暑さは続く栗東だが、秋のG1シーズンに向けて、春に活躍した馬たちが続々と帰栗。今日も別ニュースで
高松宮記念を優勝した
ビッグアーサー(栗東・
藤岡健一厩舎)と
桜花賞を優勝した
ジュエラー(栗東・
藤岡健一厩舎)の追い切り速報を発信したが、その他にも続々と始動している。
トライアルを使うとなれば、どうしても今の時期に移動する必要があるが、最近は馬運車の冷房設備なども充実しているのだろう。暑さの影響があるようには思えないスムーズな調整ができている。
【坂路/4F51.9秒】
24日。一番時計は
トゥルーハート(栗東・
庄野靖志厩舎)の4F50.9秒。4F50秒台はこの馬しかいなかったが、4F51秒台の頭数は多く、決して時計の出ない馬場ではない。ただし、ラスト1Fは11秒台が2頭しかいなかったので、極端に時計の出やすい馬場というわけでもない。
25日。一番時計は4F49.4秒の
ネオジェネシス(栗東・
大久保龍志厩舎)。馬場状態に関しては、前日とほとんど変わりないと判断してよい。この日は
ローズS(9月18日・阪神芝1800m)の出走を予定している
パールコード(栗東・
中内田充正厩舎)がレースに向けた併せ馬を行っている。
3歳未出走の
セシャトを追走する内容だったが、終始相手の様子を見ながらの追走。最後は馬なりで並びかけて同入してのゴール。この中間はじっくりと調整されており、時間をかけている分、中身も整ってきそうな感じ。
フローラSでは
チェッキーノに敗れて2着だったが、相手は後の
オークスで2着。春のG1メンバーと能力比較しても遜色ない力を持っていることは間違いないだけに、そのレースぶりに注目したい。
先週の馬場差が「-0.2秒」。今週も先週と同じく4F51秒台の頭数は多いが、4F50秒以下の頭数が少ないことを考えると、わずかでも今週の方が時計を要していると判断。よって24日、25日とも『±0.0秒』で馬場差を記録している。
【CW/5F66.5秒】
24日。ウッドチップの入れ替え作業から1週間。
荻野極騎手が騎乗し、馬場の内目を回った
レムミラス(栗東・
高橋義忠厩舎)が6F78.8秒をマークしたように、先週に比べると時計の出る馬場となっている。ただ、全体的な時計の出方を見ると、まだ5F65秒台の頭数はそれほど多くないので、徐々にチップが馴染んできたといったところだろう。
25日。春にあずさ賞、
三田特別と連勝している3歳馬
ジュンヴァルカン(栗東・
友道康夫厩舎)が
神戸新聞杯(9月25日・阪神芝2400m)に向けた追い切りを行っている。8月12日にノーザン
ファームしがらきから帰厩しているが、ここまでは8月21日に坂路で15-15の時計を出した程度だったが、今朝の動きはとてもCWでの1本目とは思えない動き。
軽快なスピードで道中を飛ばし、最後までそのスピードを持続。時計は6F82.8~5F67.5~4F53.1~3F39.0~1F12.8秒と速かったが、決して折り合いを欠くような状態ではない。もちろん、馬場から引き揚げてくる時の様子も余裕たっぷりといった感じで、この程度の動きなら現状でも十分といった感じ。もともと追い切りでの動きが目立つタイプだったが、ひと夏を越して、
パワーアップしている印象。当然、来週以降の動きにも注目していきたい。
先週の馬場差は「+0.5秒」。チップを入れ替えたばかりの先週よりは時計が出る状態。ただ、まだこれからチップが砕けて、もっと走りやすい状態になると思われるだけに現状だと基準時計よりも少し時計を要する感じ。よって、24日、25日とも『+0.3秒』の馬場差を記録した。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場での追い切りは確認することができなかった。よって馬場差は24日、25日とも『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場は24日の追い切り頭数が先週と同じく10頭を超える程度。普通キャンターで利用する馬はいても、追い切りとなると時計が出すぎることを懸念してか、利用はかなり少なくなっている。そんなこともあり、追い切られていても、時計が出ないようにセーブ気味の内容が多い。馬場差は24日、25日とも『-1.0秒』で記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・写真:井内利彰)