「
スプリンターズS・G1」(10月2日)
夏のス
プリント女王
ベルカントが29日、栗東坂路で好時計をマーク。軽快な走りで出来の良さを伝えた。既に年内の引退が決まっており(繁殖入り後は13年ダービー馬
キズナとの交配を予定)、今回が国内最後のG1挑戦。3度目の
アタックで栄冠を勝ち獲ってみせるか。
夏だけ輝くわけじゃない。3年連続で
スプリンターズSに出走する
ベルカント。G1の厚い壁に2度はね返された夏女が、改めてス
プリント界の頂点獲りを狙う。
前日の豪雨、そして開門から40分が経過したことで、馬場はさらに力を要する状態に。そんな栗東坂路の悪条件もお構いなしだった。前半はゆったりと入り、徐々にペースアップ。脚を取られることもなく、ラスト2Fは12秒0-12秒1と加速してフィニッシュ。4F52秒5の好時計をマークした。角田師は「単走で馬なりだったけど、いい時計が出た」と満足そう。仕上げは万全だ。
アイビスSD連覇を決め、2年連続でサ
マースプリントシリーズのチャンピオンに輝いた。「夏に向けて状態がアップする。夏馬かなと思うけど、昨年よりも今年の方が調子がいい」。まだまだ続く真夏日が援護するのか、出来に陰りは見られない。
3歳時に挑戦した14年が5着。昨年は重賞連勝の勢いで挑んだが13着に終わった。「昨年はパドックからイレ込んでいた。ゲートまで消耗せずにいけるか。待機所からゲートまで馬の後ろにつけて行くのが一番いいけど、いろいろと考えたい」。気の勝った牝馬。自然体でゲートインできることを願う。
結果が出なければ、ここがラストランとなる可能性もある。「(現役が)年内なので。ここでいいレースをしないと香港(ス
プリント)なんて言えない。状態のこともあるからね」。“三度目の正直”なるか。鬼門の中山を攻略し、嫁入り前のタイトル奪取を狙う。
提供:デイリースポーツ