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コロナ禍がんばろう 中山パドック熱い思い

  • 2020年09月29日(火) 20時58分
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何かと不自由な時代だ。2月29日から無観客競馬となって半年以上がたった。少なくとも10月4日まではファンのいない競馬が続くことが発表されており、秋G1開幕戦のスプリンターズSも歓声のない中山で行われる。プロ野球、Jリーグでは段階的に入場制限が緩和され、地方競馬でも各地で入場再開しているが、中央競馬のファンが楽しめる手段は映像とラジオ中継のみに限られている。

しかし、お気づきだろうか。もどかしい現状に対して競馬ファン、関係者を鼓舞するメッセージが発信されていることを。中山競馬場のパドックには、こんな文言が掲げられている。

「コロナ禍 みんなでがんばろう」

通常開催時はファンの申請により、人馬を応援する横断幕が掲示されるスペース。各レース発走前に出走馬が周回するたびに、黄色の文字を確認することができる。中山馬主協会が8月下旬にJRAに申し入れ、今開催から掲示が始まった。

わずか13文字に、熱い思いが込められている。中山馬主協会に所属するオーナーは約480人。理事会も会議も開けない状況で、同協会の西川賢会長(72)が立案した。

西川会長は「パドックが無観客でさみしいですからね。他のスポーツは観客を入れ始めましたが、(中央)競馬はまだファンが見に来られない。騎手たちもマスクをして写真に写り、馬主は口取りで愛馬の手綱を取ることもできない。でも、競馬は開催を自粛することもなく、みんなが今まで頑張ってきました。頑張るということは、我慢するということ。もう少し頑張ろうよ、と。短い言葉でそれが伝わってくれれば最高かなって思います」と胸の内を明かした。

JRA全10場では中山競馬場だけで行われている演出だ。これに呼応してJRAも先週からパドックを装花し、華やかさを出すようになった。

同会長は「50年以上馬主をしていて中止はたくさんあるけど、無観客は初めて。馬場はグリーンのステージ。そこをサラブレッドが走るわけですから。お祭り騒ぎのような歓声がないのは、騎手や関係者もさみしいと思います。少しでも張り合いが出てくれればいいですね」と話す。

最後に西川会長は「早く元通りになってほしいですね」と、全員の総意を代弁した。

今、競馬はみんなの“頑張り”の上に成り立っている。出口のないトンネルもなければ、明けない夜もない。だからこそ胸に刻みたい。「コロナ禍 みんなでがんばろう」-。
ネタ元のURL
https://p.nikkansports.com/goku-uma/guide/column/article.zpl?topic_id=10104

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