3日(祝・木)
川崎競馬場(晴 重)で行われた第16回
JBCクラシック(ダート2100m)は2番人気
アウォーディー(
JRA)が競り勝ち、ダート転向後無傷の6連勝でJpnI初制覇。日本ダート界の頂点に立った。
サミットストーンが先手を主張し、
ホッコータルマエが2番手を追走。
イッシンドウタイ、
クリソライト、
コパノリッキー、
アウォーディーと続いて1周目のスタンド前を通過。
サウンドトゥルー、
ユーロビートが中団からレースを進めた。2周目向正面で好位勢が一気に動いて流れが激しくなり、3コーナーで
ホッコータルマエが先頭に立ってこれを
コパノリッキー、
アウォーディーが追って直線へ。競り合いから
アウォーディーが抜け出て、先頭でゴールを駆け抜けた。
勝ちタイムは2分15秒3、勝利騎手は
武豊(
JRA)。
3番人気
ホッコータルマエ(
JRA)が交わされながらも踏ん張り、4分の3馬身差の2着。3着に5番人気
サウンドトゥルー(
JRA)が追い上げた。1番人気
コパノリッキー(
JRA)は5着、地方勢最先着は
ユーロビート(大井)の6着だった。
アウォーディーは父Jungle Pocket、
母Heavenly Romance(母の父Sunday Silence)、牡6歳鹿毛馬。
JRA栗東・
松永幹夫厩舎の管理馬。通算成績32戦10勝、去年秋の
オークランドRCTで初めてダート戦に出走してから無傷の6連勝、重賞5連勝でダート界の頂点に登りつめた。
武豊騎手は2005年
タイムパラドックス、07年~09年
ヴァーミリアン、10年~11年
スマートファルコン、15年
コパノリッキーで
JBCクラシックを制していて、今年の勝利で2年連続8勝目。ここ12年で8勝していることになる。
松永幹夫調教師は騎手時代に2001年の第1回
JBCクラシックを
レギュラーメンバーで制していて、騎手・調教師双方での
JBCクラシック制覇となった。
<レース後の関係者のコメント>
1着
アウォーディー(
武豊騎手)
「非常にうれしいです。レースに行って乗りにくい馬ではないですし、いい枠が当たったので、ある程度離されずに運びたかったです。ペースはスローでしたが、早めにつけていきました。手応えはありましたが、先頭に立ちたがらない馬ですので、タイミングを間違えないように、と思いました。直線では強い2頭がいましたから、早めに動いていきました。この馬は1戦ずつ強くなっていて、今日も改めて強い馬だと思いました。今日はこの馬をGIホースにしたいと思っていました。この流れで行くと、次は"中京で
アウォーディー"ですかね(笑)」
(
松永幹夫調教師)
「本当にうれしいです。今日は日本ダート界の強い馬がそろっていましたし、勝ててよかったです。さすがに強いメンバーを相手にしていたので、どこまでやれるか、と思っていましたが、馬はいい状態でした。スタートは良くなかったですが、いい位置を取ることができて、いつものこの馬らしい形で安心して見られました。抜け出してから、走るのをやめる部分があるので、心配していましたが、騎手がうまく乗ってくれました。扱いやすく課題が見つからない馬ですし、よく頑張ってくれました。この週末には
ラニも続いてもらいたいです。なかなか6連勝できる馬には巡り合えません。次は
チャンピオンズカップを目標にしたいと思います」
2着
ホッコータルマエ(
幸英明騎手)
「前回の
南部杯が休み明けで一番良かったですし、厩舎のスタッフの方々がしっかりと仕上げてくれて、叩いてさらに良くなっていました。ただ、展開が厳しかったですね。ゲートを出て行けるなら行こうと思っていましたが、内に速い馬がいましたし、直線で手前がなかなか替わらないようでした。替わったのはゴールの直前でしたし、コーナーを回り切ったところで替わっていれば、違ったかもしれません。ただ、また使ったことで良くなると思いますし、あと2戦、上積みが期待できると思います」
3着
サウンドトゥルー(
大野拓弥騎手)
「一度使って、返し馬から雰囲気が良かったです。うまく川崎コースに対応して差を詰めてくれました。外に出してからしっかりと伸びてくれます。状態はまだ良くなる余地があると思います」
4着
ノンコノユメ(
ルメール騎手)
「流れに乗って、頑張ってくれました。休み明けでしたし、コンディションはまだ良くなると思います」
5着
コパノリッキー(
田辺裕信騎手)
「距離もあったかもしれませんが、勝った馬は強かったです。この馬もだいぶ外を回っていましたが、勝った馬はもっと外を回って来ていた訳ですから...」
11着
クリソライト(藤井勘一郎騎手)
「位置取りはベストでした。ただ、前回よりもペースそのものが速かったですし、1周目の直線で行きたがる面もありました。そこから向正面で被せられる厳しい競馬になりましたし、相手も強かったですね」
(取材:大関隼、山本直)
ラジオNIKKEI