「
香港ヴァーズ・G1」(11日、シャティン)
シャティンがどよめきに似た歓声で包まれる。残り200メートル。モレイラ騎乗の
サトノクラウンが、3馬身抜け出した断然1番人気の
ハイランドリールを猛追。粘るか、差すか-。3着以下を7馬身以上も離したマッチレースは、日本の4歳馬に軍配が上がった。
「道中は思い通りじゃなかった」と鞍上が語るように、勝負どころで失速した先行馬のあおりを受けて後退。それでも焦らずインで脚をためたのはさすがの一語だ。「直線で前があいてからは長くいい脚だった。集中力を切らさずとらえてくれた。すごく才能がある」と初コンビの相棒を絶賛した。
“
キングジョージ”に米
BCターフV、
凱旋門賞2着と、今年各国の超G1で好走してきた
ハイランドリールを破った意義は大きい。「今までああいう走りができなかったのが不思議。これくらい走る馬なんですよ」と満足顔の里見治オーナーは、来年の渡仏に意欲的だ。「今後は調教師と相談してからになるけど、この馬も
凱旋門賞に行きたいよね。
サトノダイヤモンドと2頭出し?いや、明け3歳も行くかもしれないよ」と夢が広がり、笑いが止まらない様子だった。
提供:デイリースポーツ