「根岸S・G3」(29日、東京)
地方の星となるか。岩手・水沢競馬所属の
ラブバレットが26日、美浦北Cで軽快な動きをアピール。中央重賞制覇に向けて好ムードを漂わせた。管理する
菅原勲師は騎手時代、地方所属馬として唯一、JRA・G1を制した“怪物”
メイセイオペラの主戦。調教師として初めての中央重賞挑戦に意気込みをのぞかせた。
少し暖かくなってきた美浦北馬場に、岩手の雄
ラブバレットの切り裂く風が寒さを呼び戻した。Cコース入りして1周目はダクからキャンターへ移行。操る山本聡が合図を送るまで一切あらがうことなく、2周目の6Fから駆けだしてからは実に軽やかだ。4角手前から一気に加速。追われると瞬時に反応して四肢を伸ばし、6F79秒3-36秒2-12秒4を出した。
「いつもと変わらず。落ち着いていますし。軽く行ったつもりだったのですが、時計が出たということは体調も良さそうですね。スピードに乗るのが速い馬。前向きに走ってくれますね」と鞍上は手応えを口にする。
菅原勲師も満足げだ。5Fは65秒程度のつもりだったというが、想定より2秒以上速い時計(5F62秒7)に、「思ったより出たね。状態もそれなりにいいんでしょう」と声を弾ませた。
ホームの
水沢競馬場は雪で閉鎖しているため、19日に美浦入り。22日にも北Cで時計を出すなど、中央での戦いに向けて精力的にメニューをこなしてきた。「遠征もたくさんしているから環境への適応は大丈夫。1400メートルがベストだし、中央でもスピード負けしない。ハナにはこだわらないが、スピードを生かして3~4番手くらいに行ければ」と、師は理想の展開を思い描いた。
地方所属で唯一のJRA・G1勝ち馬
メイセイオペラの主戦だったトレーナーだが、調教師としてはこれが中央重賞初挑戦。「ベストの条件でどこまでやれるか」。実力を計るのに十分な仕上がりだ。
提供:デイリースポーツ