競馬界を支配する牝馬優位の流れから連想されるのは牝馬ダービー馬の誕生だ-。
昨年の阪神JFで名勝負を繰り広げた白毛馬ソダシ(牝3、須貝)、サトノレイナス(牝3、国枝)の2頭はいずれもクラシック競走の5大登録で、ダービー(G1、芝2400メートル、5月30日=東京)を含めた全レースに登録済み。まずは桜花賞(G1、芝1600メートル、4月11日=阪神)、その先に世代の頂点を決めるダービー挑戦の可能性も見えてくる。
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真冬の冷たい美浦トレセンを国枝師が意気揚々と歩く。「ダービー? そりゃ、勝ちたいよ。毎年勝ちたいって思ってる」。2021年の意気込み、厩舎悲願のダービー制覇について問うと、白い歯がこぼれた。
競馬界のアイドルだったアーモンドアイはジャパンCで引退したが、厩舎には次代のスターホース候補がそろっている。クラシックイヤーを迎えた3歳馬は9頭が勝ち上がっているが、やはり注目は阪神JF2着のサトノレイナスと3冠牝馬アパパネの子アカイトリノムスメの牝馬2頭だ。
レイナスの次走は関係者で協議中だが、気になるのは牝馬ながら、皐月賞、ダービー、菊花賞の牡馬クラシックにも登録を行っている点。
「ソダシも登録しているの? じゃあ、ソダシと一緒に走らせるかな」とダービー参戦に含みを持たせた。
アカイトリノムスメはクイーンC(G3、芝1600メートル、2月13日=東京)から桜花賞というローテが発表されているが、「じゃあ、アカイトリノムスメも登録しておけば良かったね」とニッコリ。アパパネ、アーモンドアイという3冠牝馬2頭を育てた国枝厩舎が悲願の牡馬クラシック、悲願のダービー制覇へ・・・、良血牝馬2頭出し? 実現すれば、ファンにとってはたまらない初夢になる。
「まずは無事に競馬を続けていくことが一番。そうすればダービーもやってくる」。21年も国枝師は競馬をエンジョイするつもりだ。【木南友輔】
ダービーの第1回登録馬は1256頭で、牝馬はクインズラベンダー(西村)、サイキユイコウル(高柳大)、サトノレイナス(国枝)、ジェニーアムレット(加藤征)、スウィートブルーム(和田雄)、ソダシ(須貝)、タニノミモザ(吉岡)、パープルレディー(奥村武)、ヒカリネツガル(松下)、ユーバーレーベン(手塚)の10頭。
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