「金鯨賞・G2」(11日、中京)
あくまで大竹師は「その先は、ここを使ってから」と断るが、もちろん
ルージュバックの悲願は
ステップレースの先にあるG1だ。3歳ではクラシック候補の筆頭格に名を連ねるも
オークスの2着まで。昨秋は、
毎日王冠を圧勝しながら天皇賞は7着と盾には手が届かなかった。もう1走と使った
ジャパンCも中団から流れ込んだだけの9着とほとんど見せ場はなかった。
「きゃしゃな牝馬なので秋3戦のローテはきつかった。
天皇賞・秋は窮屈になって状態の良さを結果につなげられなかった」と大竹師は昨秋を悔しそうに振り返る。
後ろばかりを向いてはいられない。クラブの規定では繁殖入りは6歳春。5歳のこの1年は悲願に向けたラストイヤーになる。だからこの春、スタートダッシュにつまずくわけにはいかない。
調整過程はいつもと同じ。ギリギリまで牧場で調整して直前のトレセン入り。今回は2月26日の美浦坂路での追い切りがトレセン調教のスタートだ。1日に4F57秒0-13秒0で初時計。正味2週弱のトレセン調整で中京へ乗り込む。
ジャパンC9着から3カ月半ぶりの始動戦。中間の休養期間は順調に過ごせたようだ。「牧場での調教の中身を一段上げて、メニューも増やしたようです。それでも食いは落ちていなくて馬はしっかりしている。昨年は
エプソムC(1着)の時がすごく良かったが、そこに近い状態で臨めると思う」とトレーナー。いきなり
ピークに近いレベルの状態に仕上がっている。
提供:デイリースポーツ