87年共同通信杯4歳Sを勝ったマイネルダビテ(牡37)が30日朝、けい養先の岡田スタッド(北海道新ひだか町)で息を引き取った。36年8カ月の大往生だった。同馬は19年に5冠馬シンザンが記録した35年3カ月11日の重賞勝ち馬最長寿記録を更新。存命重賞ウイナーの最高齢馬とされていた。
マイネルダビテは84年5月3日生まれ。87年共同通信杯4歳Sで1番人気に応えて重賞初制覇を飾り、同年の皐月賞(3番人気17着)、ダービー(12番人気22着)にも参戦。5歳まで現役で走り続けた。
同馬を所有し、功労馬としての余生も見守ってきた岡田牧雄代表は、悲しむコメントを日刊スポーツに寄せた。
「今朝、放牧に出して、しばらくして様子を見に行くと倒れていました。雨が降って、凍って、その上に雪が降っていたので転倒してしまった。変な転倒の仕方をすると終わりですよね。本当に元気だったんですが。2月さえ乗り切れば、3月になって暖かくなれば、まだ頑張れると思っていました。アクシデントだけど、寿命です。
初めて自分でお金を出して買った馬です。(当時、)牧場に他の馬を見に行きました。血統のいい馬。でも、その馬はあまりいいフットワークじゃなかった。すると、1頭だけフットワークが抜けていい馬がいました。それがダビテ。いくらなの? って聞いたら、生産者が「あんなの駄目ですよ」って。それでも値段を聞いたら300万。きょうだいはみんな未勝利でした。
自分で調教をつけて、出走させて。共同通信杯を勝った。あの時はうちの牧場で11頭流産して、牧場がつぶれてもおかしくない時期でした。それが共同通信杯を勝って、3000万近いお金が入った。本当、あの馬には助けられました。今日、私がこの業界である程度やれているのは、あの時ダビテが稼いでくれたから。馬を自分で選んで、丈夫に育てて、賞金を稼ぐということを教えてもらいました。この馬が、私の馬を見るベースを作ってくれた。全て教えられた気がします。
4年ぐらい前に立てなくなった時期があって、もう駄目かなと思ったけど、そこから回復してまた頑張ってくれました。みんなに愛された馬です。
ここまで相談相手になってくれて、本当に感謝しています。デアリングタクトとどっちが思い入れあるかって言ったら、圧倒的にダビテですよ。私にとっては無二の存在です。ちゃんとお墓をたててあげたいですね」
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