桜花賞が終わり、今週末には牡馬クラシック第1弾の
皐月賞が行われる。3歳クラシックロードが佳境に入るとともに、目前に迫っているのが2歳戦だ。既に美浦トレーニングセンターでは20頭の2歳馬がゲート試験に合格(9日時点)し、デビューに向けて着々と態勢を整えている。
架空の馬主として仲間内で馬主気分を味わえるPOGも、“ドラフト会議”へ向けてそろそろ活気づいてくる頃。競馬ファンの誰もが気になるのが、今年産駒がデビューする新種牡馬の評判だろう。例年以上に豪華な新種牡馬ラインアップの中で、個人的に最も注目しているのが
ロードカナロアだ。
現役時代に国内外の短距離G1を総なめした
ロードカナロアは、19戦13勝(うちG1・6勝)の成績を残して14年、北海道の社台スタリオン
ステーションにスタッドイン。1年目から250頭の種付けが設定されたことから分かるとおり、関係者の期待は相当高い。
福島県・ノーザン
ファーム天栄の木實谷雄太場長は話す。「近年ノーザン
ファーム育成馬は短距離路線で苦戦していました。その層を厚くするために期待されているのが
ロードカナロアです」。昨年もダービーや
菊花賞、
有馬記念を制すなど、クラシックディスタンスの強さが際立つノーザン生産馬。そして唯一とも言える弱点の強化を図るべく、短距離王の
ロードカナロアが配合されたという。
「産駒の特徴として若干、脚のさばきが硬い部分は見受けられますが、どの馬もスピード感満点の動きを見せており仕上がりも早い。早い時期から活躍を期待できそうです」と現2歳馬の活躍を約束した。
その中から関東馬のオススメを伺ってみたところ、
ステルヴィオ(牡、
母ラルケット、美浦・
木村哲也厩舎)の名前が挙がった。「既にゲート試験に合格し、8日に放牧済み。6月から始まる東京開催のデビューを目指して調整を進めていきますが、レースでどんな走りを見せてくれるのか楽しみにしています」。
今年は他にも6冠馬
オルフェーヴルの
ファーストクロップがデビュー。5年連続リーディングサイアーの
ディープインパクトや、現3歳世代の活躍が著しい
ハーツクライといった並み居る先輩たちに、新種牡馬がどう立ち向かっていくのか興味は尽きない。(デイリースポーツ・刀根善郎)
提供:デイリースポーツ