「天皇賞(春)・G1」(30日、京都)
“連敗”は許されない。史上4頭目の春盾連覇を狙う
キタサンブラックが26日、栗東CWで格下の僚馬に楽々と先着。貫禄の走りを見せつけた。G1に昇格した今年初戦の
大阪杯を完勝。さらなる上積みを携えて、
有馬記念で首差負けを喫した
サトノダイヤモンドへのリベンジに挑む。出走馬と枠順は27日に確定、28日に一部ウインズで前々日発売が行われる。
筋肉モリモリのマッチョな馬体から、まるで重戦車のような威圧感が漂う。昨年の
年度代表馬キタサンブラックが、栗東CWで貫禄の走りを見せつけた。
僚馬
ペイバック(3歳未勝利)の2馬身半後方からスタート。みるみる間にその差を詰めていくと、楽な手応えのまま直線で並びかけた。「抜け出すとフワッとするところがある」(清水久師)ため、ゴール前まで気を抜かせずしっかり強めに追われ6F82秒3-39秒3。ラスト1Fも12秒5できっちり締め、半馬身先着した。
「こちらの指示通りにしっかり乗ってくれました」と、まずは手綱を取った黒岩をたたえた清水久師。前日に計量した馬体重が542キロ。デビュー以来最高の数字だったが、「先週も併せ馬で負荷をかけている。乗り込んで乗り込んで増えているのだから、“100%が成長分”でしょう」と、笑顔で愛馬を見つめた。
昨年も
大阪杯から始動。惜しくも首差の2着に敗れたが、続く
天皇賞・春では直線でいったんかわされながらもゴール前差し返して、二つめのG1勝利を飾った。今年はG1に昇格した始動戦の
大阪杯を完勝。トレーナーは「昨年よりもいいスタートを切れた。強かった。
パワーアップしている」と目を細める。
昨年の
有馬記念で首差敗れた
サトノダイヤモンドとは、現役最強の座を懸けての再戦となる。「悔しかったですからね。なんとか逆転したいという気持ち」と清水久師はリベンジに燃える。
先行馬だけに、マークされることは百も承知。「行く馬がいなければ逃げるが、前走のように2、3番手でも競馬はできる。自分の競馬をするだけ」と正攻法の競馬で真っ向勝負に挑む。秋にはともに日本代表として
凱旋門賞へ挑む可能性がある、ラ
イバルとの“第2ラウンド”。頂上決戦を制し、史上4頭目の春盾連覇を決めてみせる。
提供:デイリースポーツ