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天皇賞・春・G1」(30日、京都)
上位5頭までが従来のレコードを上回るというハイレベルな一戦。なかでも自身の昨年のV時計を3秒近く縮めた
キタサンブラックが、進化と真価を示す形となった。
前半5F通過は58秒3。2F目から7F目まで11秒台のラップが並ぶ長距離戦では異例の超ハイペースを、離れた2番手で追走。それでいて例年、ペースが落ちる残り2000~1000メートルの5Fを、昨年と全く同じ62秒4で乗り切った。タフな流れのなか、刻んだ上がり3F35秒3は昨年と比べて0秒3遅いだけ。この1年で得た成長を数字と結果で証明した。
勝ち馬とともに2強を形成した
サトノダイヤモンドは、本質的な距離適性の差が出た感。コースロスの大きい外枠もあだとなったが、出走馬最速の上がり3F35秒0をマークして3着と意地は見せた。一角崩しに成功した2着
シュヴァルグランは、友道師の「完璧に乗ってくれた。これで負けたら仕方がない」という言葉に集約されるように、道中の運び方も仕掛けどころも文句なし。今後も長距離路線では目が離せない存在だ。
提供:デイリースポーツ