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【エプソムC】アストラエンブレム悠然 調教に緊張感、心身ともに上昇

デイリースポーツ
  • 2017年06月08日(木) 06時05分
 「エプソムC・G3」(11日、東京)

 初タイトルを目指す東西の4歳馬が好気配だ。アストラエンブレムは7日、美浦坂路で3頭併せを行い、力強い走りで出来の良さをアピールした。将来性十分の良血馬が飛躍への一歩を踏み出す。2連勝中のタイセイサミットも栗東坂路で好時計をマーク。こちらも仕上がりに不安はない。

 両隣からのプレッシャーを心地良さそうに受けながら、堂々たる走りで美浦坂路を駆け上がる。陣営の課したテーマを難なく乗り越え、アストラエンブレムが初タイトルへの態勢を整えた。4F51秒9-38秒5-13秒0。内メイスンウォー(7歳1600万下)、外ヌーナ(5歳1000万下)に馬なりで楽々と1馬身先着だ。

「前走はミルコ(デムーロ)が最後に“ブレーキをかけた”と言っていた。だからビタッと併せて、緊張感を持たせるような調教。思った以上に楽でしたね」。手綱を取った小島茂師は満足げに汗を拭う。単勝1.9倍の断然人気に推されながらも2着に敗れたメイSから中2週。課題の修正へ最善を尽くした指揮官からは、柔和な笑みがこぼれた。

 母ブラックエンブレムは08年秋華賞馬、異父兄ブライトエンブレムは14年札幌2歳S覇者。2歳時から将来を嘱望された良血馬だ。焦らず地盤を固めつつ、着実にステップアップを遂げてきた。「中間は坂路2本のメニューを取り入れている」と強度をアップ。「ちょっと変わった。実になったのかな」。控えめな言葉の裏に、成長の手応えがにじみ出る。

 重賞は過去に4走して3・4・4・4着。「今までとは違って、ある程度の物を詰め込めていける」と臨むスタンスは明らかに異なる。力試しの一戦ではない。まだ完成度は八分の現状だが、「今の状態で勝ってもらいたいね」とVへの意識は高い。

「当日輸送は体重が落ちる。1日早く東京競馬場に入るつもり」と詰めの作業も万全。心身とも上昇曲線を描く中で迎えるこのエプソムCが、飛躍への第一歩だ。

提供:デイリースポーツ

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