松若騎乗で新馬→
フェニックス賞を連勝した
ゴールドクイーンを管理する坂口調教師は、翌週の小倉競馬場で松若の師匠でもある音無調教師からこんなことを言われたそうだ。
「新馬を勝ったら、(松若)風馬は(小倉)2歳Sでウチの馬に乗りますので」
宣言通り、音無キュウ舎の
モズスーパーフレアは新馬戦を快勝。松若とのコンビで小倉2歳Sに名乗りを上げてきた。
「よっぽど自信があったんやろうな。確かにあの馬は強かった。時計(1分08秒5)も速かったし、2歳Sも1番人気は、あの馬やろ」とは坂口調教師。その言葉に呼応するように、調教師席で隣に座る目野調教師(
ナムラアッパレ、
ナムラバンザイの2頭出しを予定)も「ああ確かにあの馬、めっちゃ強かったわ。あれには、かなわんな」と半分諦めたような表情を見せた。
冒頭の
ゴールドクイーンが小倉2歳Sを回避したのは、
モズスーパーフレアにかなわないから…というわけではないようだが、とにかく、いろんなラ
イバル陣営から聞こえてくるのは「
モズスーパーフレアは強い」という評判だ。
小倉2歳Sの過去を振り返ると、開催最速のタイムで新馬戦を勝った馬は2歳Sでも連勝するケースが多く、時計的な意味でも今夏の小倉芝1200メートル新馬戦を最速タイムで快勝した
モズスーパーフレアは最有力馬ということになろう。
ただし、こんなネガティブな意見もあったことを紹介しておきたい。
「新馬戦はたまたまスタートをポンと出たけど、もともとあの馬はゲートが遅い。少し周りを気にする面もあるし、もし出遅れてモマれたら、まだ分からんよ。新馬の時計が速いからって、そこまでアテにはできない」
実はこれ、他陣営ではなく、音無キュウ舎の某スタッフから聞いた話だ。
果たして1分08秒5のタイムが信頼できるものなのか、そうではないのか…。この判断が小倉2歳S的中への重要な分岐点になることだけは間違いない。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ