現役ではただ1頭「オグリキャップの孫」であるミンナノヒーロー(牡4歳、佐藤祐司厩舎)が岩手競馬で待望の初勝利を飾り、笠松にも「元気」を届けてくれた。
5月9日、水沢競馬場(岩手)には大勢のファンが詰め掛けた。オグリの孫に地元の放送局なども重賞並みの熱視線。「ウマ娘」人気もあって競馬場には若者グループや女性ファンの姿も目立った。
C2級の1300メートル戦、ダッシュ良く先頭に立ち後続を引き離し、4コーナーを回ると手綱を持ったままリードを広げ、2着以下に3秒以上の大差をつけての圧勝だった。
この勝利で村上騎手は通算3500勝を達成。ミンナノヒーローの印象などを聞いた。
―作戦通りでしたか。
「逃げるか2、3番手では競馬をしたいと。行きたがるそぶりを見せてきたんで、リズムを崩さないようにと」
―脚元に不安を抱える馬ですが、走りの状態はどうですか。
「乗っている感じでは、前に痛めた所で気になることはないですし今のところ順調です」
―3勝すればJRAに戻れるということですが。
「元々、期待馬。岩手で僕ができることは色んなレースを教えていくこと。そうすれば中央に帰った後もレースがしやすいから、その辺を心掛けてやっていきたいです」
―JRAでは、ある程度走れそうですか。
「能力的には1勝クラスに入っても見劣りないと思う(兄・ストリートキャップは中央3勝)。あとは柔軟さや器用さなど覚えて1戦ずつ成長してくれたらなあと思います」
管理する佐藤祐司調教師にも聞いた。
―初勝利を飾りましたね。
「2月に転入の話を聞いた。2度骨折し手術していますが、前走2着でデビューでき状態が良かった」
―先手を奪うレース内容でしたね。
「騎手に任せてあり、メンバー的には苦労しないだろうと。今後は骨折が3回目にならないようにしたい。ファンが多い馬で、中央の戦いの場にお返しするのが最大の役目で、ホッとしています」
―次走についてはどうですか。
「のんびりと状態を整え、大事に使いたい。メンバーは強くなる。不安もありますが、脚元は問題なく、完全な状態で出す自信はあり、2、3クラス上でも通用する。3連勝後に休養してから中央の舞台に立たせてあげたい。地方と中央では、調教スタイルから違いますが、この馬の将来のことを考えていきたい」
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