1日に行われた
凱旋門賞(仏GI・
シャンティイ・芝2400m)を1番人気に応え勝利し、GI・5連勝とした
エネイブル。騎乗したランフランコ・デットーリ騎手は
凱旋門賞通算5勝目の史上最多記録となった。また、前走・ヨークシャー
オークスからの
凱旋門賞勝利は史上初、イギリスの3歳牝馬による勝利も史上初、ブックメーカー1番人気馬の勝利は2009年の
シーザスターズ以来など、記録の面でも優秀な
エネイブルの勝利だったが、特に目を引くのが「3歳馬による
凱旋門賞と
キングジョージの同一年勝利」だ。これまでに達成したのは
ミルリーフ(1971年)・
ダンシングブレーヴ(1986年)・
ラムタラ(1995年)で、牝馬としては史上初となる。
その3頭も、
ミルリーフは同じ年に英ダービーも制し通算成績は14戦12勝(GI・6勝)、
ダンシングブレーヴは並みいるメンバーが揃った
凱旋門賞でのレコード勝ちなど通算成績は10戦8勝、
ラムタラは通算成績4戦4勝で英ダービー・
キングジョージ・
凱旋門賞を制した「神の馬」と、いずれも歴史的名馬たちであり、それに続く
エネイブルの快挙だった。
管理するJ.ゴスデン師は、今年は
エネイブルをこれ以上は出走させないとインタビューで答えているが、来年の“新装ロンシャン初”の
凱旋門賞制覇にも意欲を見せている。この歴史的名牝がどこまでの成績を残していくか、期待は膨らむばかりだ。