21日に英国の
アスコット競馬場で行われたG1
ブリティッシュチャンピオンズ・フィリーズ&メアズ(芝11F211y)は、
ハイドレンジア(牝3、父
ガリレオ)が優勝。同馬を管理するエイダン・オブライエン調教師にとって、これが今季25度目のG1制覇となり、2003年にアメリカのボビー・
フランケル調教師が作った調教師平地G1年間最多勝記録に肩を並べた。
今年春、G1愛二千ギニー(芝8F)3着、G1コロネーションS(7F213y)3着など、3歳牝馬限定の1マイルのG1で惜敗を続けた後、9月に古馬混合のG1メイトロンS(芝8F)でG1初制覇を果たしていたのが
ハイドレンジアだ。続いて出走した前走のG1
オペラ賞(芝2000m)でも2着に好走し、2000mまではこなせることを証明していたが、12ハロン路線に挑むのはこのレースが初めてで、スタミナ面での不安があったことから、ここは、前走G1ヴェルメイユ賞(芝2400m)快勝の
バティール(牝5、父ドウバウィ、2.75倍の1番人気)、昨年のこのレースの勝ち馬ジャーニー(牝5、父ドゥバウィ、4.5倍の2番人気)に続く、3番人気(5.0倍)に甘んじた。
そんな中、戦前から「現在の
ハイドレンジアなら、距離は大丈夫」と言明していたのがオブライエン師で、その言葉通り、
ハイドレンジアは中団から直線で力強く伸び、2着
バティールに2馬身差をつける完勝。オブライエン師の目の確かさが改めて証明されることになった。
欧州ではシーズン終了までに、28日にドン
カスターで行われるG1
レイシングポストトロフィーをはじめ、5つのG1の開催が予定されている他、北米のブ
リーダーズCにもオブライエン厩舎から複数の管理馬が遠征する予定で、G1・26勝目という新記録達成が確実視されている。
(文:合田直弘)