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ジャパンC・G1」(26日、東京)
7度目の挑戦で悲願のG1制覇を決めた。大舞台では惜敗続きだった5番人気の
シュヴァルグランが直線で堂々と抜け出してV。鞍上のボウマンが豪州No.1の手腕を見せつけた。次戦はコンビ継続で
有馬記念(12月24日・中山)へ向かう。2着には今年のダービー馬
レイデオロ。1番人気に支持された
キタサンブラックは3着に敗れ、JRA・G1最多タイ7勝目はならなかった。
豪州の名手が大金星に導いた。
シュヴァルグランが初の
ビッグタイトル奪取。強豪G1馬らを打ち破った。
キタサンブラックを徹底的にマークした。ボウマンは1枠1番を生かして、5番手のインへ導く。直線は
ロックオンしたラ
イバルとの差を徐々に詰め、残り100メートルで先頭へ躍り出た。最後は差を詰めるダービー馬を振り切ってゴール。殊勲の鞍上は「いい枠が当たったので、ひそかに勝利を狙えると思っていた。イメージ通りに運べた」と胸を張った。
突然舞い込んだ騎乗だった。M・デムーロが
サトノクラウンを選んだことでコンビが決定。最終追い切りに騎乗して、その後は過去のレースビデオをチェックしながら陣営と作戦を立てた。「昨年のJC(3着)を見てすごいと思った。当時よりいい状態と聞いたので“それなら”と思った」。自信を持って挑み、ロンジンワールドベストジョッキー受賞を決定させる勝利を手にした。
「何とかG1タイトルを獲らせてあげたいと思っていたから」。友道師も目尻を下げて喜ぶ。「ウチの厩舎があるのは
ハルーワスウィートのおかげ」。厩舎に初めて預託されたのが、G1馬
ヴィルシーナ、
ヴィブロスの母でもあるハルーワ。きょうだい初となる牡馬によるG1制覇は、種牡馬としての資格をつかむ大きな勝利だ。
次の標的は引き続きボウマンと挑む
有馬記念。「秋3戦目で一番いい状態で行けると思う。今回以上に楽しみ」とトレーナーが言えば、鞍上も「
メインキャストになれる」と力を込める。来春には異父妹
ヴィブロスとともにドバイに遠征するプランも急浮上。
グランプリ制覇を決めて世界へと羽ばたく。
提供:デイリースポーツ