トレセンにいると毎週毎週競馬が行われ、終わると次の週の競馬に向けて気持ちが切り替わるため、あまり余韻に浸るということがないのですが。今年の
有馬記念が終わったあと、今でも頭の中に新曲「ありがとう
キタサンブラック」のサビが頭の中を駆け巡っています。我ながら、ちょっと珍しい現象にビックリ。
有馬記念のあとも清水久厩舎に用事があってちょいちょい行っていまして。
キタサンブラックの様子を見させてもらっています。競馬の翌日はさすがにお疲れの様子だったのですが、火曜日にはケロッとしていましたね。
担当の辻田さんによれば、「競馬を秋に三戦使った中では、今回がいちばん疲れが少ない」のだそうです。これまで毎回きっちり競馬で力を出し切っていた証拠ですね。偉いなぁ。このあと7日まで
キタサンブラックは栗東にいますので、またちょいちょい様子をお伝えできたらと思います。
さて、今週もGIですね。
ホープフルSです。人気の一角・
ジャンダルムは名牝
ビリーヴの息子ですね。兄の
ファリダットはハイレベルのグッドルッキングで、ドバイでベストターンドアウト賞をもらっていましたね。弟は毛色こそ違いますが
ファリダットを思い出させるスラっとした美しい体をしていますね。見ていて、惚れ惚れしてしまいます。
気になるのはやはり距離ですね。お母さんやこれまでの子供たちは母に似て短距離馬が多いですが、
ジャンダルムについて陣営は「折り合いと適性は別」としています。折り合いはつくけれど、適性についてはやってみないとわからないというところでしょうか。数々の名馬を育てた池江師も「センスがいい」ととても誉めています。父のキトゥンズジョイは2000m以上のGIも勝っています。
ジャンダルムのセンスの良さがいいほうに出れば距離は克服できると思うのですが。ここは来年に向けての試金石になりますね。
(取材・文:花岡貴子)