「
東京大賞典・G1」(29日、大井)
3番人気の
コパノリッキーが鮮やかに逃げ切り、国内最多となるG1級レース11勝目の新記録を樹立して引退レースを飾った。2着は2番人気の
サウンドトゥルーが中団から追い込み、3着には1番人気の
ケイティブレイブが道中2番手追走から粘り込んだ。
ついに国内最多のG1・11勝目を達成。
コパノリッキーが問答無用の逃げ切りV。4度目の挑戦で悲願の
東京大賞典制覇を決めて、鮮やかにラストランを締めくくった。
26日に小林祥晃オーナー、村山師、田辺の3者会談が行われ「中途半端な競馬をするより逃げよう」と作戦が決まった。好スタートから押して先頭へ。内の
ケイティブレイブが抵抗したが、それも最初の1角まで。あとはマイペースの一人旅。「楽だった。僕の方がドキドキしてたけど、うまく走ってくれた」と田辺は笑顔で会心のレースを振り返った。
人馬そろってのG1初制覇となった14年
フェブラリーSから、積み重ねたG1タイトルが11個。鞍上は「こうやって今、僕が活躍できているのも
リッキーのおかげ。今度は
リッキーの子どもに乗って結果を残したい」と決意を新たにした。
偶然にもその14年
フェブラリーSと同じ【7】枠13番。「もうオレンジしかないでしょ」とオレンジ色のネクタイを締めて臨んだ小林祥晃オーナーは「きょうはスーツから下着まで、その時と全て同じもので来ました」という念の入れようだった。
有馬記念でラストランを飾った
キタサンブラックと同じ
ヤナガワ牧場の生産馬。梁川正普代表取締役は「2頭とも無事に回ってきてくれたことが一番。もうこんなことはないでしょう」と感無量の面持ち。個性派がまた1頭、強烈なインパクトを残して競馬場を去って行く。
提供:デイリースポーツ