8日午前10時ごろ、昨日引退式を終えた
キタサンブラックは予定どおりに栗東トレセンの
清水久詞厩舎から北海道へ向けて出発した。
長距離輸送となるため、ノーザン
ファーム天栄を経由し、繋養先である社台スタリオン
ステーションを目指す。最終目的地への到着は10日の見込み。
まだ運動している馬がいたこともあり、馬運車はとてもゆっくりとしたスピードで栗東トレセン内を進んだ。清水師はその姿がかなり小さくなるまで、しばらくのあいだ、その様子をジッと見守っていた。
「さすがに寂しい」としながらも、「ブラックの子供が出てくるのは3年後。3年なんてあっという間ですからね。またクラシックを勝てる馬を育てたいし、今年の
有馬記念にも管理馬を出走させたい。頑張ります」と、気丈に未来を見据えていた。
(取材・文:花岡貴子)