「東海S・G2」(21日、中京)
遅咲きの良血馬が3連勝での重賞初Vを狙う。明け7歳の
ディアデルレイは危なげない内容でオープン特別を連勝中。ここはチャンピオンズC2着の
テイエムジンソクが中心となる一戦だが、母に重賞3勝の
ディアデラノビアを持つ
キングカメハメハ産駒が勢いに乗って大本命馬を打ち負かす。
ディアデルレイが
福島民友C、
師走Sを連勝。昨年1月のオープン入り後は
マーチS2着を除いて低空飛行が続いたが、一気に上昇気流を捉えた。その内容も完勝といえるもの。前者は好位からアッサリ抜け出し、後者は逃げて最速タイの上がり3F37秒1をマークし、4馬身差をつけるワンサイドの圧勝だ。
明けて7歳。連勝の勢いで初重賞獲りに挑む。牧師は覚醒した要因をこう話す。
「気ムラな面がなくなり、走る方に集中できている。以前は手先が重い走りだったが、今はフットワークも素軽い。体が動くようになったから、行きっぷりも違ってきたんでしょう。今は全部がいい感じでかみ合っている」
血統的な
バックボーンも、ひと皮むけた要因のひとつだろう。
母ディアデラノビアは
サンデーサイレンス産駒で、現役時に通算5勝、05年のフ
ローラSなど重賞3勝を挙げた。そして、父が
キングカメハメハ。SS系との組み合わせでは“最強配合”といえる。
トレーナーは「前走は逃げる形になったが、今はどの位置からでも競馬ができる。速い馬がいれば、道中じっとしていればいい。寒い時季でも体が軟らかく体調には自信を持てる」と、状態について太鼓判を押す。
テイエムジンソクが抜けた存在なのは確か。それでもこの馬には底を割っていない魅力がある。追う者の強みを生かせば逆転も夢ではない。
提供:デイリースポーツ