GIレースにコンスタントに出走するのは、そう簡単なことではありません。特にクラシックとなると、本当に難しい。でも、昨年
ダンビュライトは見事に牡馬三冠すべてのレースに参戦し続けました。
皐月賞3着、
日本ダービー6着、
菊花賞5着。勝ちきれないまでも成績を崩さずに上位に食い込む競馬をし続けたのはすごいこと。しかも、当時は勝ち星は新馬戦のみの1勝馬だったのですから。担当の濱田助手は昨年を振り返ります。
「
サウジアラビアRC2着で加算された賞金とレースで取得した優先出走権で出走し続けました。
菊花賞に至っては、賞金上位組が
菊花賞トライアルである
神戸新聞杯で優先出走権を獲得したため、出走ボーダーが上がってしまい
ダンビュライトの賞金1050万ではかなり厳しいとされていましたが、最終的にはスレスレでクリアしました。このようなかたちで三冠すべてに参加できるとは、走る能力だけでなく運の強さも感じているんですよ」
確かに!でも、今年はさすがに運の強さだけでは思ったレースに出れそうにありませんから。なんとしてもAJCCで賞金を加算しておきたいところです。
「はい、重賞に参戦するために賞金獲得を、と思っています。昨年暮れは自己条件の1600万下(
サンタクロースS)に出走しましたが、賞金があれば
有馬記念に出れたかもしれませんし」
そうなんです。
ダンビュライトは昨年の
有馬記念ではファン投票で40位まで支持されましたし。今年は
宝塚記念や
有馬記念でその姿を見たいものです。
ダンビュライトの強みはタフさ。極悪馬場だった昨年の
菊花賞や
天皇賞(秋)に参戦した馬たちは、レース直後はダメージをみせなくても後々フィジカル面、メンタル面に影響が出てきている馬が結構います。しかし、
ダンビュライトは
サンタクロースSでの走りやその後の調教からもわかるとおり、ダメージはないそうです。
「はい、やはりその点は心配したんですが、大丈夫でした。いまも状態はいいですよ」
ダンビュライトはこれまで相手なりにコンスタントに成績を残してきました。今回、この相手なら十分勝ち負けできるのではないでしょうか。
「馬場も輸送も問いません。距離もいろいろこなしてくれましたが、本来は2000m前後がベストです。やはり、ここは結果が欲しいですね」
(取材・文:花岡貴子)