「根岸S・G3」(28日、東京)
6番人気の
ノンコノユメが
サンライズノヴァとの激しい戦いを鼻差制し、15年11月の
武蔵野S以来、約2年3カ月ぶり、実に11戦ぶりの勝利を飾った。16年夏にセン馬になって以降初の1着はレコード勝ちで、
フェブラリーS(2月18日・東京)の優先出走権を獲得。悲願のJRA・G1タイトル奪取に大きく前進した。
サンライズノヴァとの激しい戦いを鼻差制して、2年3カ月ぶりという久々の勝利で
ノンコノユメが復活を遂げた。
「レコードとは思わなかったが、素晴らしい脚で伸びてくれた」と内田博は馬の決め脚をたたえた。勝ちタイムの1分21秒5はコースレコードを0秒4更新。JRAレコード(阪神)に並ぶタイ記録だった。
いつものように後方からの競馬で、4角は流れるように外へ。前半3F通過タイムの33秒9は、芝1200メートル戦だった
シルクロードSよりも0秒1速いハイペースの中、直線でいっぱいになる先行馬を一気にのみ込んだ。ラスト100メートルで、前を行く
サンライズノヴァと並び、最後は首の上げ下げで競り勝った。
3歳時に活躍したが、気性を考え4歳夏(16年)に陣営は去勢に踏み切った。扱いやすくはなったが「おとなし過ぎるかと思った。輸送で減ったり、牝馬みたいな気になってしまったのかもしれない」と加藤征師は話す。
だが、この日は誘導馬を見て、いなないていた。手を焼かせていたやんちゃな頃の姿が戻ってきた。「後ろの馬に蹴りかかったり。昔のしぐさが戻ってきた」と同師。少し時間はかかったが、セン馬になって初、完全復活を予感させる勝利だった。
トレーナーも鞍上も口をそろえた。「次もこんなレースができれば」。15年に大井での
ジャパンダートダービーでの勝利はあるが、JRA・G1では15年チャンピオンズC、16年
フェブラリーSと連続2着。悲願のG1奪取へ、狙うは直線一気の再現だ。
提供:デイリースポーツ