競走馬の管理の方法は様々ですが、最近は競走馬にもしっかりオフの時間を与えるという方針の厩舎が多い気がします。競走馬にも休み時間をしっかりとらせる。つまり、そのあいだ馬たちはひとりぼっちになるわけです。隣の馬房の馬と顔を突き合わせて遊ぶ光景もみられますが、基本的にはひとりぼっちになりますよね。でも、中にはかまって欲しい馬もいるわけです。
たとえば、
ディープインパクトは結構人間を相手にするのが好きなタイプのようで、よく市川厩務員に「遊んでいってあげて」と言われてジャレさせていただいた記憶があります。
ディープインパクトは喋れないので真偽はわかりませんが、毎日一緒に過ごしてきた市川厩務員いわく「人に慣れていたし、ディープも遊べて楽しそう」と言っていたのが印象的でした。では、どうやって遊ぶの? というと…。まぁ、顔を撫でるスキンシップくらいなんですけど。
そして、今朝ですが、あの
テイエムジンソクに遊んでもらいました(笑)。ただ、人馴れしている
ディープインパクトとは違って、最初は人見知り? していて。わたしのことはチラチラ見るものの、担当の吉永厩務員に積極的に近づいて噛みつこうしたりしていました(笑)。
馬にとって“噛む”はスキンシップの一種。でもまぁ、馬に噛まれたら例え“甘噛み”でも痛いしアザにもなるのでこちらも身構えます。しばらくすると、こちらに興味を持ってくださったようで、顔を撫でても嫌がりはしないけど用心に用心を重ね…といったかんじで慎重な態度を見せてきました。慣れてくれば噛みつこうとしてくるのでしょうが、まだそこまで積極的になれないみたいでしばらくは撫でられるがまま、みたいなかんじ。でも、少したつと遠慮がちに噛もうとしてくる
テイエムジンソク。その、もじもじした姿がなんとも可愛いのです。
今回の
フェブラリーSは
テイエムジンソクにとってはいろんなことが初めてづくし。まず、東京競馬場への輸送が初めて。当然、走るのも初めて。マイルも初めて。芝でのスタートも初めて…。このようなわたしへの態度も含めて、基本的に慣れないものは結構警戒するタイプのジンソクだけにこの“初めてづくし”は本当に大丈夫なのでしょうか?
「やはり警戒はするでしょうね。中京競馬場は
チャンピオンズCのときが初めてだったんですが、返し馬でビュッと行きたがるところがありましたからね。慣れた京都競馬場ならまったくそういった素振りは見せないんですが、やはり初めての場所は気にすると思います」(吉永厩務員)
それでも、気心知れた古川騎手と一緒なら克服できるのでは? と期待してしまいます。去り際は少し慣れてくれたようでクーンと顔を寄せてくれた
テイエムジンソク。ほんとに可愛すぎるのであります。
(取材・文:花岡貴子)