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武幸四郎師「自分の財産」弟子入り志願で藤沢イズム継承…兄ユタカ「随分変わった」

デイリースポーツ
  • 2018年03月02日(金) 08時00分
 東西トレセンで1日、新規開業厩舎がスタートを切った。元G1ジョッキーの武幸四郎調教師(39)=栗東、田中博康調教師(32)=美浦=ら、7人が新たな第一歩を踏み出した。調教師免許試験合格後、現役最多のJRA通算1387勝(1日現在)を誇る藤沢和雄調教師(66)=美浦=のもとで約1年間学んだ武幸師は、“藤沢イズム”で飛躍を目指す。

 騎手時代と変わらぬ細身で、トレセン内を精力的に動き回った。武幸師の真剣なまなざしの先には、調教する管理馬の姿があった。「もう既に責任を感じています。定年された先生からたくさん馬を引き継いでいますし、まずは無事にですね」と表情を引き締めた。

 16年12月に調教師試験に合格したが、その4カ月前に騎手時代の師匠であり、父の邦彦さんが他界した。「父も亡くなっていたし、(試験に)受かったはいいけど、どうしようという感じでした」。そんななか、自ら藤沢和師に“弟子入り”。1年間、基礎から調教師の仕事を学んだ。

 「最初はビビりましたが、何でも教えてくれました。乗り手や厩務員への指示から全部携わらせてもらった。自分の財産。馬のしつけも厳しい方ですが、最終的には馬への愛情につながっています。自分の中で現・師匠。藤沢先生の顔に泥を塗らないようにしないと」。名伯楽から学んだ全てを、自らの調教師人生の糧としてまい進するつもりだ。

 そんな弟の姿を兄・武豊も「1年間、見習い調教師をして随分変わったと思った。しっかりした感じがする」と頼もしく見つめる。開業ウイークには3頭が出走。初出走となる土曜阪神1Rのグアンでは、早くも“兄弟タッグ”が実現する。「オーナーや(前所属の)池江先生のご厚意に、本当に感謝しています」と師。

 サポートしてくれる関係者の思いを胸に刻み、力強い一歩を踏み出す。

提供:デイリースポーツ

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