勢い一番、「V字」のニュー勝負服。笠松競馬の新エース・渡辺竜也騎手。「笠松の顔」として、ファンに力強い手綱さばきをアピールした。
騎乗機会10連続で連対の活躍など32戦して12勝、騎手リーディングのトップを快走している。
「今週は12勝させていただき、個人的に過去最多勝利でした。久しぶりの有観客で、たくさんのファンの方に遊びに来ていただいて、より一層力が入りました。まだまだ信頼回復には時間がかかると思いますが、応援していただけるとうれしいです」と自身のツイッターにコメントを寄せた。
ファンからは「笠松の完全復帰に向けて期待します」や「久しぶりの笠松、本当に涙が出たし楽しかった。」といった熱いメッセージが寄せられた。
レース後、好調さについて聞くと「いい馬に乗せてもらっているんで、まだまだ。安定して勝ちたいですね」との返事。確かに1、2番人気で10勝を挙げており、「そういう馬じゃないと勝てないですよ。頑張ります」と現状に満足せずに、前を向いた。
笠松の歴代リーディングは次々と去り、2年連続2位だった渡辺騎手が押し出される形にはなった。名古屋の岡部騎手は不気味な存在だが、怪我さえなければ、今年はリーディングの座を奪えそうだ。
3年ほど前、笠松のリーディング経験者は、渡辺騎手について「冷静に見て、将来は彼がリーディングになるのでは」とスタートのうまさやレース運びをたたえていた。その時点では「へー、そうなんだ」と意外に感じたが、ヤングジョッキーズシリーズで2年連続ファイナルに進出するなど、渡辺騎手の力量は確かなものだった。 デビュー5年目の21歳。5年連続リーディングの笹野厩舎に所属していることは大きく、笠松競馬を引っ張っていけるのは、やはり渡辺騎手だろう。
不祥事などいろいろとあったが、レース再開前の攻め馬では「(僕は)大丈夫です」と頼もしい一言もあった。昭和の出来レース・覚醒剤事件でもレースが2カ月自粛されたが、翌年デビューした安藤勝己騎手や川原正一騎手らが、新しい風を吹き込んでその後の競馬場再興へとつなげてくれた。
そういった役割を果たせる騎手が、再生を目指す笠松には必要で、渡辺騎手への期待は大きい。レジェンドであるアンカツさんや川原騎手の背中を追って、地元はもちろん、全国の重賞戦線でも勝ちまくれる騎手へと大きく羽ばたきたい。
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