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春の短距離王決定戦、戴冠の条件とは/高松宮記念展望

  • 2018年03月20日(火) 06時00分
 中京競馬場の改装によって、新しいコースで行われるようになったのが2012年。当時はまだ路盤が軟らかかったため、良馬場にもかかわらず1分10秒台の決着になった。その後、コパノリチャードが勝った2014年は不良馬場、ビッグアーサーが勝った2016年は一転して超高速馬場と、年によって時計の出方はバラバラ。それだけに難しいレースに見えるが、実は好走する馬の傾向ははっきりしている。

1.差し・追い込みが決まりにくい

 コース改修以降の6年間における、勝ち馬の4コーナー通過順位は古い方から順に「2・7・2・3・4・4」。中団以降から差して勝ったのは2013年のロードカナロアだけである。ちなみに、コースが改修される前は、どちらかというと差しが届きやすいレースだった(3月施行の2000年から2010年までの11回で差し馬が8勝)。

2.前走凡走馬の巻き返しは困難

 過去10年間(阪神開催の2011年を含む)の勝ち馬10頭のうち、前走で掲示板を外していた馬は皆無で、連対を外していたのは2012年のカレンチャン(前走4着)、2016年のビッグアーサー(前走5着)の2頭だけ。ちなみに、2着馬についても前走で掲示板を外していたのは、2010年のビービーガルダンだけだった。

3.馬格が必要

 コース改修以降の6年間の勝ち馬のうち、もっとも体重が軽かったのが2012年のカレンチャンの482kgで、最近3年間は500kg以上の馬が勝っている。ちなみに2着馬については2015年2着のハクサンムーンの478kgが最軽量で、それ以外の5頭はいずれも490kg以上だった。480kg未満の1番人気は、昨年3着のレッドファルクスと、2014・2015年に3・13着だったストレイトガール。いずれも連対を外している。


 ファインニードルは4か月の休み明けだったシルクロードSを2馬身差で完勝。良馬場のスプリント重賞においては決定的ともいえる着差だった。前走は馬体重18kg増で488kg。余裕残しの仕上げだった面もあるが、5歳を迎えてパワーアップしていることは間違いない。使い詰めの強行軍が響いて大敗したスプリンターズSとは違う結果を期待できるだろう。

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