中京競馬場の改装によって、新しいコースで行われるようになったのが2012年。当時はまだ路盤が軟らかかったため、良馬場にもかかわらず1分10秒台の決着になった。その後、
コパノリチャードが勝った2014年は不良馬場、
ビッグアーサーが勝った2016年は一転して超高速馬場と、年によって時計の出方はバラバラ。それだけに難しいレースに見えるが、実は好走する馬の傾向ははっきりしている。
1.差し・追い込みが決まりにくい
コース改修以降の6年間における、勝ち馬の4コーナー通過順位は古い方から順に「2・7・2・3・4・4」。中団以降から差して勝ったのは2013年の
ロードカナロアだけである。ちなみに、コースが改修される前は、どちらかというと差しが届きやすいレースだった(3月施行の2000年から2010年までの11回で差し馬が8勝)。
2.前走凡走馬の巻き返しは困難
過去10年間(阪神開催の2011年を含む)の勝ち馬10頭のうち、前走で掲示板を外していた馬は皆無で、連対を外していたのは2012年の
カレンチャン(前走4着)、2016年の
ビッグアーサー(前走5着)の2頭だけ。ちなみに、2着馬についても前走で掲示板を外していたのは、2010年の
ビービーガルダンだけだった。
3.馬格が必要
コース改修以降の6年間の勝ち馬のうち、もっとも体重が軽かったのが2012年の
カレンチャンの482kgで、最近3年間は500kg以上の馬が勝っている。ちなみに2着馬については2015年2着の
ハクサンムーンの478kgが最軽量で、それ以外の5頭はいずれも490kg以上だった。480kg未満の1番人気は、昨年3着の
レッドファルクスと、2014・2015年に3・13着だった
ストレイトガール。いずれも連対を外している。
ファインニードルは4か月の休み明けだった
シルクロードSを2馬身差で完勝。良馬場のス
プリント重賞においては決定的ともいえる着差だった。前走は馬体重18kg増で488kg。余裕残しの仕上げだった面もあるが、5歳を迎えて
パワーアップしていることは間違いない。使い詰めの強行軍が響いて大敗した
スプリンターズSとは違う結果を期待できるだろう。