昨年10月に2戦目で初勝利を挙げ、年明け1月には休み明けの昇級初戦となる
シンザン記念(GIII)で、牡馬相手に豪快な差し切り勝ちを演じた
アーモンドアイ(牝3・美浦・
国枝栄)。レースでも騎乗する
クリストフ・ルメール騎手が騎乗し、霧の中、ウッドチップコースで最終追い切りを消化した。追い切り後、国枝調教師と
ルメール騎手の共同記者会見が行われた。
■国枝調教師
(衝撃的な勝ち方だった前走の
シンザン記念を振り返って)
「調教でも終い良い脚をしていました。ただ男馬相手ですし、いきなりクラスが上がって重賞ということでどうかなとは思っていたのですけど、終いしっかり脚を使ってくれて良かったと思います」
(昇級戦で初めての遠征、それだけ能力がある?)
「そうですね。やはり最後の伸びは、能力がないとなかなかできないので、能力はあると思います」
(レース後、
桜花賞直行となったが?)
「あれだけのパフォーマンスをしてくれましたし、女馬ですから。あまり追い詰めなくても、同じだけ走れればいいという感じですし、
シンザン記念も休み明けで走れたので、
桜花賞直行でいいだろうということになりました」
(前走から3か月、ここまでの調整過程は?)
「放牧に出て、前回と同じように少し早めに持ってきて、
桜花賞に向けて調整を進めてきました。特に気になるところもなく、順調に来ています」
(普段は手のかからないタイプ?)
「大人しいですし、あまり強情でもないので良いですね」
(今朝の追い切りはどのような内容で?)
「前に2頭行かせておいて、終いだけ少し前を交わすような指示でいきました」
(濃い霧の中だったが?)
「スタンドからは見えないので、内ラチから馬場の近くで見ていました。見えるのは馬場に入るところや最後の一瞬でしたけど、そこは一応確認できました。良かったですよ」
(追い切り後、
ルメール騎手とはどのような話を?)
「彼もすごくハッピーでね、本当に良い動きだと納得してくれたので、良かったと思います」
(レースが楽しみに?)
「本命馬を目標にしてという感じになると思うので、レースはしやすいでしょう」
(阪神外回りの長い直線も合っている?)
「阪神の1600は本当に競馬がしやすいですし、十分能力を発揮できるのではないかなと思います」
(
アパパネの
桜花賞と比べて手応えは?)
「タイプは違いますし、
アパパネの場合は2歳のチャンピオンにもなっていましたからね。そういう意味では今回は挑戦する側ですから、気楽ですけどね」
(最後にファンにメッセージを)
「順調に来ましたので、当日落ち着いて競馬に臨めれば良い結果になると思います。よろしくお願いします」
■
ルメール騎手(今日の追い切りについて)
「すごく良かったです。馬がすごく良い状態です。今日は良く伸びましたし、時計も出ました。だから今週は楽しみです」
(この馬のセールスポイントは?)
「メイクデビュー(2着)からもちろん良かったですが、経験を積みました。重賞を勝った時のラスト150mは素晴らしかったですね。彼女は瞬発力が強いです。エンジンがかかるのに少し時間がかかりますけど、最後
トップギアですごい脚を使っていましたし、GIでチャンスはあると思います」
(エンジンのかかりが遅くても阪神コースなら大丈夫?)
「はい、やれそうです。右回りで勝ったことありますし、阪神の外回りは広いコースなので、彼女にちょうど良いと思います。トビが大きいので、広い競馬場で良い脚を使えます。もちろん自信はありますね」
(枠順の希望は?)
「真ん中がちょうど良いポジションだと思います。内枠でペースが遅くなったら、ちょっと大変になるかもしれません。真ん中なら大外に行けますし、長い脚を使えます。だから真ん中の枠がほしいです」
(できれば真ん中の枠から、最後の直線は外に出して?)
「そうです。トビが大きいですし、外に出した方が良いと思います」
(ラ
イバルは?)
「
ラッキーライラックが1番強い牝馬です。できればその馬をマークしたいです。
ラッキーライラックの阪神JFはすごかったですね。チャンピオンホースです。できれば彼女の後ろで乗りたいです」
(後ろにつけて最後は交わす?)
「もちろん(笑)。はい、できれば」
(昨年の
ソウルスターリング、一昨年の
メジャーエンブレムと
桜花賞は残念だったが、今年こそはという思いがある?)
「まだ
桜花賞勝ったことないです。去年と一昨年は大きなチャンスがありました。今年も大きなチャンスがありますけど、1番人気ではないです。でも自信があります。メイクデビューの時から
アーモンドアイでクラシックに乗りたいと思っていました。段々彼女は良くなって、
桜花賞でトップコンディションになりました。だから勝てると思います」
(最後にファンにメッセージを)
「皆さま、こんにちは。
桜花賞は最初のクラシックです。皆そのレースを勝ちたいです。
アーモンドアイは大きなチャンスがありますので、応援してください。よろしくお願いします」
(取材・文:佐々木祥恵)