スマートフォン版へ

【天皇賞】レインボーライン 10度目G1挑戦で悲願も…レース後故障笑顔なき初戴冠

デイリースポーツ
  • 2018年04月30日(月) 08時00分
 「天皇賞(春)・G1」(29日、京都)

 岩田の真骨頂が飛び出した。直線最内へ潜り込んだ2番人気のレインボーラインが、先に抜け出していた1番人気シュヴァルグランをゴール寸前で首差とらえた。10度目のG1挑戦にして初のビッグタイトル奪取。岩田自身も15年桜花賞以来、3年ぶりのJRA・G1制覇となった。だが、レース直後に鞍上が下馬するアクシデント。右前肢ハ行と診断されて大事には至らなかったが、この日を待ちに待っていた関係者にとっては、複雑な戴冠式となった。

 早めに先頭に立ったシュヴァルグランに狙いを定め、思い切って岩田が進路を内に取る。それに応えてグングン末脚を伸ばすレインボーライン。「手応えは残っていた。何とかなる。頑張ってくれ!」-。そして最後の最後に、メンバー唯一のG1ホースを首差とらえた。

 ところが、ゴールした直後に予期せぬアクシデントが待っていた。「右前脚の歩様が乱れて痛そうだったから」と岩田はすぐに下馬。騒然とするスタンド。ウイニングランもできずに馬運車で運ばれた。「うれしいのはうれしいんですけど、馬のことが心配で…」。殊勲の鞍上は素直に喜べない。応援したファンも含めて、誰もが勝者不在となったターフを見つめていた。

 昨春の盾は、Mデムーロとのコンビで12着に大敗。それを受けて再び手綱を任された岩田は、中間のケイコにも積極的にまたがるなど、パートナーとの絆を徐々に深めていった。それが前走の阪神大賞典で久々の勝利へとつながり、「昨年とは全然違う。別馬のようだ」とまで言い切った今回、最高の形となって表れた。少なくともゴールした瞬間はそうだった。「3、4コーナーで人気どころが仕掛けたが、こちらは1拍置いて追いだした。馬自身が我慢してくれていました」。自身にとって15年桜花賞レッツゴードンキ)以来のJRA・G1制覇。「すごく長く感じた」と、3年ぶりの栄冠に胸の内を明かしたが、当然のことながらそこに笑顔はない。

 第157代天皇賞馬の診断の結果は右前肢ハ行。栗東トレセンへ戻ってから再び検査されることになる。浅見師は「着順は最高でしたが、レース後の馬の状況が状況なので心苦しいです。次に向けて、何とかケアしてあげたいと思います」とコメント。再びファンに元気な姿を見せる日を待ちたい。

提供:デイリースポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す