5月27日(日)に迫った
日本ダービー。前哨戦が終わったこのタイミングで、ひと足早く本番の展望をお届けする。評論家陣に日替わりで登場いただく当企画の第1回目は須田鷹雄氏。「現時点」での勢力図を果たしてどう見るのか……!?
今年の牡馬クラシックは、
ダノンプレミアムの
皐月賞回避という衝撃から始まった。まずは、同馬がダービーでどれだけやれるのかというところが論点だろう。
類似事例を探すとすれば96年の
ダンスインザダークだろうが、同馬は
プリンシパルSに出走したうえでダービーに向かった。ぶっつけ本番になる
ダノンプレミアムはある意味、未知の領域に挑むことになる。個人的には、臨戦過程が不安なのに人気というのは好ましくないので、本命にはしない予定だ。
一番強いといわれている馬が状態面で不安を抱えるのなら、本来は
皐月賞に順調に出走した馬たちがチャンスということになる。しかし、
皐月賞組についても評価は難しい。結果として、上位人気馬総崩れとなったからだ。
また、
皐月賞は前半59.2秒−後半61.6秒でありながら、1〜3着は道中5番手以内の馬。上位人気で4着以下だった差しタイプは、総合力として強いというよりもいわゆる「上がり勝負に強い」馬たちであるかもしれない。逆に、
皐月賞上位馬も展開が変わればダービーで崩れる可能性を抱えているわけで、信用できる軸馬を見つけにくい。
展開次第というのは、過去の「
皐月賞上位人気馬総崩れ」からも想像できる。1〜3番人気がすべて馬券に絡めなかった
皐月賞というと、97年(優勝馬
サニーブライアン)と昨年(同
アルアイン)。前者はもう一度
サニーブライアンが逃げ切り、後者では
皐月賞で流れや進路に恵まれなかった
皐月賞5,6着馬がダービーで1,2着した。どちらかのパターンに人気が集まるなら、逆の側に賭けて見る手はある。
ただ、いずれにしてもダービーの予想は
皐月賞組を中心に行うべきだと考える。97年にしても17年にしても、ダービー1〜3着のうち勝ち馬を含む2頭は
皐月賞組。
ダノンプレミアムが割り込んできたとしても、
皐月賞組総崩れは考えづらい。
青葉賞、
京都新聞杯、
プリンシパルS はいずれもそれ以前に大敗歴のある馬が優勝。別路線組で脈があるとしたら3戦3勝の
ブラストワンピースで、これは
皐月賞組だと人気で負けた差し馬勢と親和性が高いタイプだと思う。
現状で考える勢力図は、展開を前提にして2通り。
皐月賞と似たタイプのダービーになるなら「
皐月賞上位馬→
ダノンプレミアム≒
皐月賞上位人気馬≒
ブラストワンピース→その他別路線組」。一転して上がり勝負になれば「
皐月賞上位人気馬→
ダノンプレミアム≒
ブラストワンピース→
皐月賞上位馬→別路線組」。起こりうる可能性が高いのは後者で、配当がつくのは前者。あとは最終的なメンバーや枠順で結論を出していきたい。
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