英国と愛国の各地で連日のように、6月2日に
エプソムで行われるG1英ダービー(芝12F6y)へ向けたプレップレースが行われているが、中でも最も印象的なレースを見せたのが、9日に
チェスターで行われたG3
チェスターヴァーズ(芝12F63y)を制したヤング
ラスカル(牡3、父
アンテロ)である。
仏国産馬のヤング
ラスカルは、13年のG1仏ダービー(芝2100m)勝ち馬
アンテロの初年度産駒の1頭で、アルカナ8月1歳市場にて21万5千ユーロ(当時のレートで約2450万円)で購買され、96年の英ダービーを
シャーミットで制しているウィ
リアム・ハガス厩舎に入厩。昨年11月にノッティンガムのメイドン(芝8F75y)でデビュー2着に敗れると、この1戦をもって2歳シーズンを終了。今季初戦となったニューバリーのメイドン(芝11F)を5馬身差で制し、初勝利を挙げて臨んだのがG3
チェスターヴァーズだった。
ジェームズ・ドイルが騎乗したヤング
ラスカルは、10頭立ての5番手内埒沿いでレースを進めると、残り2Fから馬群の外に持ち出して追い込んで快勝。重賞初制覇を果した。
この結果を受けブックメーカー各社は、英ダービーへ向けた前売りで同馬を、オッズ10~13倍の2番人気に浮上させている。
目下、前売り市場をリードしているのは、デビューから無敗の4連勝で5月5日のG1二千ギニー(芝8F)を制した、日本産
ディープインパクト産駒の
サクソンウォリアー(牡3)で、オッズ1.8倍~2倍という1本被りの人気となっている。
なお英国ダービーは、グリーンチャンネルで生中継(6月2日、24時~25時)される予定だ。
(文:合田直弘)