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オークス・G1」(20日、東京)
2冠奪取に向けて視界は良好だ。桜の女王
アーモンドアイが16日、美浦Wでルメールを背に躍動。先行したパートナーを並ぶ間もなくかわし去り、抜群の切れ味をアピールした。未知の距離となるが、ルメール、国枝師とも「大丈夫」と異口同音。盤石の走りで樫の冠をつかみ取る。なお、出走馬と枠順は、17日に確定。馬券は19日から前日発売が行われる。
既にただならぬ風格を漂わせている。
桜花賞馬
アーモンドアイ、その背にルメール。史上14頭目となる春の牝馬2冠達成へ、文句のつけようがない完璧な最終リハが行われた。
晴れ渡る青空の下、注目の人馬が美浦Wに登場。
レッドローゼス(4歳1600万下)を目標に、3馬身ほど後方を進みながら余裕の手応えで4角へ。直線に入ってすぐ僚馬との差が広がったかに見えたが、そこからが
桜花賞馬の真骨頂だ。鞍上の軽い
ゴーサインに応えて瞬く間に加速。並ぶ間もなくゴール手前でかわし去った。
フィニッシュラインを越えた後も、緩めず攻め抜いた。タイムは6F84秒6-39秒6-11秒8。ルメールは胸を張る。「少しゆっくり過ぎだと思ったので、ゴール後にちょっと伸ばして。これでトップコンディションになりました」。大一番に向けての仕上げを終え、「とても良かった。
リラックスしていたし、反応や動きも問題ない。大丈夫そうですね」と手に残った好感触を口にした。
次元の違う末脚を繰り出し、牝馬クラシックの勢力図を一気に塗り替えた桜の舞台。「ボクはただのパッセンジャー(乗客)でした。すごくいい気持ちでしたね」と鞍上は笑顔で振り返る。「残り300メートルからずっと加速する、こんなタイプは珍しい。
リラックスできるので距離も大丈夫そう。ウイークポイントは見つかりません。この馬は“大体
パーフェクト”。今まで乗った中でも、特別な牝馬です」と賛辞を並べた。
ルメールにとって、17年の
ソウルスターリングに続く樫連覇が懸かる一戦。くしくもレース当日の5月20日は39回目の
バースデーだ。「特別な日に勝てたらハッピー。大きなプレゼントが欲しいですね」。人馬ともに最高潮の
モチベーションで、牝馬クラシック制圧に臨む。
提供:デイリースポーツ