皐月賞は7、9、8番人気の決着で、人気馬が総崩れ。続く
青葉賞、
京都新聞杯も波乱の決着になった。一連の前哨戦で人気馬の苦戦が続いており、今年のダービーは確たる中心馬不在の状況で行われることになりそうだ。
1.
皐月賞は着順より人気に注目
皐月賞が行われる中山芝2000mは展開による結果のブレが大きいコースであり、過去にも波乱の決着は少なくなかった。
皐月賞で6番人気以下だった馬のダービーでの成績は[1-0-1-41]で、そのうち
皐月賞で5着以内に入った馬に限定しても[1-0-1-10]。一方、
皐月賞で5番人気以内だった馬はダービーで[7-7-3-22]となっている。
2.良馬場なら3F33秒台の決め手が必要
上がりがかかりやすい
皐月賞や
青葉賞と、ダービーとの顕著な差異はここにある。最近5年間のダービー勝ち馬で、もっとも上がり3Fが遅かったのが2014年の
ワンアンドオンリーの34.0秒で、それ以外はすべて33秒台で上がっている。
3.差す競馬を教え込まれているか
フルゲートの東京芝2400mを先行して押し切るのは難しい。過去10年、前走での4コーナー通過順位が3番手以内だった馬のダービー成績は[0-3-4-33]。逆に、前走の4コーナー通過が7番手以下だった馬が8勝、10番手以下に限定しても7勝を挙げている。
月曜時点では、逃げ候補の
アイトーン、
ケイティクレバーがいずれも除外対象。
皐月賞とは一転したスローペースになっても不思議はない。ここは上がり勝負を想定して、
ワグネリアンに注目したい。不器用さがある馬で中山は不向きに違いないが、それでも
弥生賞では最速上がりの3F33秒7をマークしている。新馬戦の上がり3F32秒6は中京では古馬まで含めても驚異的な数字で、直線が長いコースでは3戦3勝。ダービーこそが本領発揮の舞台で、人気落ちの今回こそあらためて評価したい。