「
安田記念・G1」(3日、東京)
2階級制覇はならなかった-。1番人気に推された
スワーヴリチャードは最後の直線、勝った
モズアスコットより先に加速をつけ、押し切りを図る
アエロリットを射程に入れる。しかし、そこからいつもの伸びがない。勝ち馬の強襲に遭った上、2着馬もとらえ切れず、初のマイル挑戦はほろ苦い3着に終わった。
うなだれて検量室に戻ってきたM・デムーロも首をひねる。「いつもすごい瞬発力を使うけど、それがなかった。スタートも良くていい感じだったけど…夏負けなのかな」。パートナーの力を信じて疑わないだけに、この結果には納得がいかないようだ。
パトロールビデオを4回見つめ続けた庄野師も、振り返る言葉は鞍上と同じだった。「もうひとつ、はじけなかった。最後は脚が上がっていたしね。ゲートはうまく出てくれたんですが…」と無念の表情を浮かべた。
大阪杯から中8週。ひと息入れたが体重は10キロ減。「夏負けというより、そこに来るまで(の調整)かな。少し疲れていたのもあった」。未知の距離への挑戦のため、攻めに攻めたのが裏目に出た。
夏はゆっくりと休んで秋に備える。実績を積み重ねてきたフィールドで、再び輝きを放てるように-。
提供:デイリースポーツ