いよいよ
サートゥルナーリアのデビュー戦の当週となりました。10日の阪神競馬、芝1600m戦でいよいよヴェールを脱ぎます。この前評判を聞きつけて、かち合わないようにレースを選んでいる陣営も多いようですね。
水曜朝にスポークスマンの前川助手が記者たちに「ここ、強い馬出るの?」と逆取材をするも「いや、
サートゥルナーリアが強いので他にいきました」と答える場面も。一番人気はもちろん、かなりの注目も集めるでしょうね。そういう私もドキドキしているうちのひとりです!
さて、今週も
サートゥルナーリアの様子を見に厩舎に行ってきました。前回はゲート試験を合格した後で放牧直前のタイミングでした。そのときはまだかなり幼い感じだったんですが、先々週、先週とかなりしっかり追い切られていることもあってか少々大人びていた印象でした。
育成時代から“かなりのマイペース”と聞いてはいたのですが…。前回の取材ではそこまでは感じなかったマイペースぶりが、今回は輪をかけて自分のペースで行動していました。
「でも、調教では乗り手の指示に従って動くんですよ」と担当の吉岡助手。
そのあたりの切り替えの良さもセンスのひとつかと思いました。
今週の追い切りはレースに騎乗する
ミルコ・デムーロ騎手が騎乗して、比較的、控えめな内容でしたが、これは「打ち合わせどおり」(吉岡助手)とのこと。
「2週前、1週前とかなりしっかり追い切りましたので、今週は感触を確かめてもらう程度にしました」(吉岡助手)
サートゥルナーリアがすごいのは、その2週前と1週前の追い切りにもまったくへこたれるところがなかったのと、この追い切り中も体を増やしているところ。
「2週前の追い切りの後だけ少しカイバを残しましたが、あとは完食していますよ。馬体重は2週前追い切りの翌日から1週前追い切りの翌日にかけて2キロ増えています。一般的にはこのタイミングでは馬体重が10キロくらい減っても不思議ではないのにね」(吉岡助手)
もともと骨格も体もしっかりしているうえにこのタフさ。どれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか…。ほんと10日が待ち遠しいですね。
さて、このように取材はいいことづくめの内容で進められましたが、1点だけ、吉岡助手も「うーん」と困った顔をした点がありました。それは
サートゥルナーリアの呼び名についてです。愛称などはあるのでしょうか!? 吉岡助手をはじめ、厩舎のみなさんはどのように“
サートゥルナーリア”を呼んでいるのでしょう?!
「うーん、特にないです。まだ他に追い切っている2歳がいないので“2歳”とか、ボードの馬名に指をさして“これ”とか、そのまま“
サートゥルナーリア”とか、でしょうか。角居先生も
サートゥルナーリアと呼んでいます」
わたし自身、LINEなどで関係者とやり取りするとき、少々困りました。今はスマホの自動変換でもすぐに出てくるからいいのですが、最初は馬名をうつだけでもしんどかった…。この縮めようもない馬名をどんな呪文?! って思っていましたよ。
でも、あるとき角居厩舎のある助手さんと育成スタッフが
「サトウさん」
と略しているのを知りまして。自動変換がスムーズにいく前はそればかり使っていました。今も時々「サトウさん」と呼んでます。「サトウ」でもいいのですが、人名と混乱すると面倒ですし敬意も表したいので“さん”づけです。
これ、ファンの皆さんに馴染むかな!? あまり自信はありませんが…(苦笑)、いちおう関係者発なのでお披露目しておきます!
(取材・文:花岡貴子)