いよいよ明日24日に迫った上半期の総決算・
宝塚記念。
サトノダイヤモンド・
サトノクラウン・
キセキ・
ヴィブロスとGI馬4頭に加え、今年は香港から
ワーザーも参戦と大混戦模様。
その香港馬・
ワーザーの実力の程は?日本の馬場への適性は?日本のファンにとってはわからないことも多い
ワーザーは、果たして
宝塚記念で勝負になるのか、競馬アナリストの斎藤修さんに解説と分析をお願いした。
◆前走の敗戦は問題なし
宝塚記念に外国馬が出走するのは、1997年の
セトステイヤー(
オーストラリア、9着)以来。とはいえ同馬のオーナーは日本人で、純粋に外国のチームの調教馬が出走するのは初めてといっていい。
ワーザーはニュージーランドでデビューし、香港では2016年の4歳時に香港ダービー、クイーンエリザベスII世Cと連勝し、2015/16シーズンの香港
年度代表馬となった。ちなみにその年のクイーンエリザベスII世Sには日本馬も3頭が遠征して、
ラブリーデイの4着が最先着だった。
2016/17シーズンには2000mの
香港ゴールドC、2400mのチャンピオンズ&チャターCとGIを2勝し、クイーンエリザベスII世Cでは日本の
ネオリアリズムに0秒1差で3着。2017/18シーズンはGI勝ちこそないが、年末の
香港Cの2着では、
ネオリアリズム(3着)、
ステファノス(4着)、
スマートレイアー(5着)らに先着していた。連覇を狙った
香港ゴールドCでは、
香港Cでも先着された
タイムワープに半馬身差で2着だった。
これらの成績から、
ワーザーは香港の2000m路線ではまぎれもないチャンピオン級の1頭で、
ネオリアリズムあたりと同等の能力と考えられる。
鼻出血の休養明けとなった前走は6着だったが、香港では条件クラスでしか勝った経験がない1600m戦で、しかもトップハンデ133
ポンド(≒60kg)を背負っていただけに仕方ない。
オーストラリアなどで2000m以上の大レースを目標としている有力馬でも、叩き台としてマイル以下のレースを使うというのもよく見られるパターンで、そう考えれば
宝塚記念を目標に調子を上げている可能性は十分だ。
香港移籍後の国外遠征は初めてなだけに、輸送や環境の変化による影響は直前の状態を確認するしかないが、あとは日本の馬場や流れが合うかどうか。
◆距離はベスト、馬場も
ワーザーに好転か
阪神はシャティン競馬場と同じ右回りで、実績的にも2200mはもっとも力を発揮できる舞台と考えられる。そして馬場状態だが、先週は土曜日の芝2000m・500万下で1分59秒2、日曜メインの
米子S(1600m)で1分31秒9という超高速決着だったが、その後は梅雨らしい天気が続いて、少なくとも先週のような高速馬場にはなりそうもない。
ワーザーのシャティン競馬場2000mの最高タイムは今年2月の
香港ゴールドC・2着時の2分ちょうど。
宝塚記念の勝ちタイムは2011年
アーネストリーの2分10秒1が最速だが、近5年は良〜稍重で2分11秒台から14秒台の決着。やや渋った馬場になれば、
ワーザーにとってはさまざまに条件が揃うことになりそうだ。
加えて日本のGI実績馬は近走がイマイチか、もしくはドバイ帰りで、絶対的な中心馬は不在。
ワーザーを本命にするかどうかは別として、連軸、もしくは連勝系の馬券で1着のところにマークする価値はありそうだ。
(文:斎藤修)
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