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セントウルS・G2」(9日、阪神)
英国帰りの川田を背に、春の王者が完勝発進-。メンバー唯一のG1馬で1番人気の
ファインニードルが、好位から鮮やかに差し切ってレース連覇。
スプリンターズS(30日・中山)での春秋ス
プリントG1制覇に向け、大きく弾みをつけた。2着は
ラブカンプー、3着には
グレイトチャーターが入った。なお、この結果により、
アレスバローズがサ
マースプリントシリーズ王者に輝いた。
ここでは力が違った。降りしきる雨も、久々も関係なし。今年の
高松宮記念の覇者・
ファインニードルが、秋初戦を快勝。史上2頭目となる連覇を達成した。
英国遠征からの復帰週に重賞Vを決めた川田は「追い切りの時から伝えていましたが、状態はすごくいいわけではなかった。そのなかで、これだけの競馬をしてくれたのが何より素晴らしいですね」と手放しでパートナーを褒めたたえた。
まさに横綱相撲だ。序盤は好位の外めで流れに乗ると、前半3F33秒3という道悪としては速い流れにも、全く慌てることはない。4角手前で徐々に進出を開始すると、直線は一完歩ずつ前との差を詰め、ノーステッキのまま1馬身半差の完勝。「ゴール前でつかまえられそうな手応えでしたし、あまりダメージを残したくなかったので、直線は少しずつ動かしました」という鞍上の意図に、満点回答で応えた。
高橋忠師も胸をなで下ろす。「条件的にかなり割引材料が多く、どうかなというのがありました。デキに関しても、まだ途上だったものですから。思っている以上に力をつけてくれているんでしょう」と、不安を吹き消してくれた愛馬に目を細める。中2週で臨む
スプリンターズSに向け、「しっかりとケアをして、さらにいい形で出せるように。メンバーは強くなるけど、恥ずかしい競馬はしないようにしたい」と、改めて気持ちを引き締めた。
川田も「さらにというか、かなり良くなるはずと思っているなかで、この内容で終えられたのは自信になります」と手応えは十分。史上5頭目となる同一年の春秋ス
プリントG1制覇に向け、その勢いは加速するばかりだ。
提供:デイリースポーツ