97年にJpnIIIへ昇格し、今年で20回目となる
白山大賞典(07年は、馬インフルエンザで地元重賞扱い)。今年、
JRAから参戦する5頭はすべて重賞勝ち馬で、これまで条件馬やOP昇級したばかりの馬たちの参戦が多かったことを思えば、豪華メンバーといえる。
何より珍しいのは3歳馬による挑戦だ。今年参戦するグリムは
レパードSを逃げ切った実力馬で、栄冠を期待できる1頭。距離・地方交流・古馬との対戦、どれも初物尽くしとなるが、小回りの2100mであれば克服できるはずで、脚質はいかにも金沢向き。古馬との最大5キロの斤量差も有利に働きそうだ。
同じ3歳馬で、斤量52キロの
ドンフォルティス。
北海道2歳優駿での差し切り勝ちは確かに強烈だったが、
白山大賞典は道中1〜3番手を進んだ馬の勝利が際立っているレースだけに、道中の位置取りがカギになりそう。それは
ミツバにも同様のことがいえる。自在性があり、ロングスパートも利くイメージだが、外を廻ってはスタミナを奪われる馬場だけに、いかに道中を巧く立ち回れるかに尽きるだろう。
コース適性を考えると、不気味に映るのが先行力がある
センチュリオンと
マイネルバサラの2頭だ。地方勢では金沢の馬場を経験している
カツゲキキトキト、
モズオトコマエが上位だろう。とくに
カツゲキキトキトは3年連続の挑戦。昨年は2着と実績もあり、今年に賭ける思いは強い。
スタートをしてから最初のコーナーまでは200m以上あり、そこまでのポジション取り、そしてレースが動く2コーナー付近での各馬の動きには注目。中央勢、地方勢とも多士済々なメンバーで行われる今年は、見どころがたっぷりの激しい競馬になるはずだ! 発走は10月2日(火)16時30分。
(文=金沢競馬専門紙「競馬ホープ」記者・中村勇好)