「
府中牝馬S・G2」(13日、東京)
まさに矢のような伸び。
ディアドラが人気を二分した
リスグラシューを、ゴール前できっちり差し切って
クイーンSに続く4つ目のタイトルをゲット。進化を続ける4歳牝馬が、この秋の大目標へ向けて最高のスタートを決めた。
昨年の
オークス(4着)以来となった東京コース。
カワキタエンカが2番手以下を大きく引き離して逃げたが、悠然と後方2、3番手のポジションに構える。直線に入って満を持して外に持ち出すとエンジン全開。ゴール前でいったん先頭に立った
リスグラシューを、きっちりとらえてフィニッシュ。上がり3F32秒3という極限の末脚を繰り出した。「後ろのポジションから勝つのは難しい。ちょっと心配したけど、直線ですごくいい脚を使ってくれた。彼女はいい仕事をしました」とルメールもニッコリ。この勝利でJRA通算900勝も達成し、二重の喜びに浸った。
「よく差し切ってくれました」と橋田師も満足そうに微笑む。今回は先を見据えてプラス8キロという余裕残しの仕上げ。それでいてこのパフォーマンス。まさに圧巻だ。今後については
天皇賞・秋(28日・東京)にも登録はするが、
香港C・香港G1(12月9日・シャティン)が最大目標となる。「新馬戦のときから40キロ以上増えている。体が充実して成長力がすごい。だから長くいい脚を使えるんです」とトレーナー。強烈な末脚を武器に、まだまだ進撃は止まらない。
提供:デイリースポーツ