ホープフルSから一夜明けた29日、3戦3勝で制した
サートゥルナーリアは栗東トレセンの馬房でその姿を見せた。
前夜は積雪の影響により、高速道路は若干の渋滞もみられたが、担当の吉岡助手によれば「予定より30分くらい時間がかかったくらいですし、影響はないでしょう」とのこと。
サートゥルナーリアは長距離輸送明けということもあってか、少々眠そうな表情ではあったが元気そうだった。
馬体は前走と比べてプラス12キロだった。
「全然、太目感はなかったですし、ミルコもそのように言っていました。成長分ですね」(以下、コメントは吉岡助手)
直線で抜け出すときは、かなり狭いところをこじ開けてきた。
「このスペースに入らないと勝つのは難しかったと思います。あの場面では躊躇する馬もいますが、我慢も効くし勇気もある馬だな、と思いました」
レース後、引きあげてきたとき、鞍上の
ミルコ・デムーロ騎手と喜びを分かち合った。
「ミルコとお互いに『ありがとう』と言い合いました」
サートゥルナーリアはデビュー以降も幼少期の育成も担当していたノーザン
ファーム早来やノーザン
ファームしがらきなどに放牧に出されて調整されてきた。
「そのあいだ上手に調整してくれて、いつもいい状態で厩舎へ戻してくれる牧場の関係者の皆さんにとても感謝しています」
そして、吉岡助手は1月より技術調教師に転身するため、
サートゥルナーリアの担当は年内をもって外れることになる。
「次の方も大変だと思いますが、最高のかたちでバトンを渡せて良かったです。血統的な魅力もありますし、
サートゥルナーリアが種牡馬になったら開業後に子供を手掛けられたらいいですね」
サートゥルナーリアは年明けに放牧に出て、来春にそなえる見込みだ。
(取材・文:花岡貴子)