相撲と競馬のコラボレーションがついにスタートする。
大相撲春場所(大阪)の宿舎として
園田競馬場の施設の一部を使用する田子ノ浦親方が21日、同競馬場でトークショーに出演。「広くてすごくいい環境で若い力士も喜んでいます」と話した。
宿舎は
園田競馬場4コーナー付近にある2階建ての建物。第4投票所として使用されていたが、1階に土俵、2階に宿舎が設けられた。きっかけはかつて当地リーディングだった
小牧太騎手からの紹介だが、園田競馬関係者には相撲ファンも多く、トークショーに出演した実況アナウンサーの竹之上次男氏や競馬キンキの北防敦記者のほか、
大山真吾騎手もその1人。大山騎手は「調教が休みの日などに稽古見学に行けたら嬉しいですね」と楽しみにしている。
同部屋には引退した元横綱・稀勢の里(荒磯親方)や大関・高安関らが所属。元横綱・稀勢の里の引退について聞かれた田子ノ浦親方は「入ってきた時からずっと見てきていますから、歯がゆいような、ちょっと力が抜けたような感じです。でも、先ほど部屋に電話をしたら、(荒磯親方が)高安と2人で稽古をしているようです。こちら(
園田競馬場内の稽古場)でも親方として初めて場所を迎えます。みんなやる気になっていますし、先日、日本大相撲トーナメントで優勝した高安も続いてほしいという気持ちです」と話した。さらに「15〜16歳の若い子は泣きながら稽古をしています。そういう一生懸命やっているところも見ていただいて、応援してほしいですね」と言った。
すでに土俵はおおかた出来ており、一般見学は来週26日(火)から始まる。競馬開催日(2月26日〜3月1日、3月5日〜7日)は午前10時〜12時、非開催日(3月2日〜4日)は午前9時〜12時まで実施予定。(ちゃんこ鍋の振る舞い等のイ
ベントの予定はなし。詳しくは兵庫県競馬組合HP、および田子ノ浦部屋HP)一般見学時間中は競走馬の調教は終了しているが、開催日には3競走ほどレースと朝稽古が重なるため、相撲と競馬の両方を楽しむことができそうだ。田子ノ浦親方は「競馬を見に来られた方にも相撲に興味を持っていただいて、日本中の人に喜んでもらえような相撲をとれる環境をつくってあげたいなと思います」と話した。
(取材・文:大恵陽子)