「フ
ローラS・G2」(21日、東京)
08年の
秋華賞馬
ブラックエンブレムを母に持つ
ウィクトーリアが17日、新たにコンビを組む戸崎圭を背に、美浦Wの3頭併せで軽快な走りを披露した。体質的な弱さを抱えながら、母譲りの能力の高さで初の重賞タイトルをつかみ取る。
新コンビの戸崎圭を背に、
ウィクトーリアは美浦Wへ。4Fで僚馬
コンダクトレス(4歳500万下)を1秒5、
シゲルコハク(3歳未勝利)を0秒9追走する格好で発進。残り600メートルから徐々にスピードアップし、直線入り口では最内へ。並ぶ間もなく抜け出すと、最後までほぼ馬なりの手応えで4F53秒6-38秒8-12秒6。後者に2馬身、前者に1馬身先着してフィニッシュした。
鞍上は「乗りやすかったし、速い脚もありました。前の馬に並び掛けてからが速かったです。何もしないで、ギアで上がって行く感じでした」と確かな手応えをつかんだ。
昨夏の函館・新馬戦をレコードタイムで逃げ切り勝ち。続く2戦は結果を出せなかったが、小島師が「逃げてほしい」と、明確に指示した自己条件の前走は、文句なしの逃げ切りV。指揮官は「今回も同じ。逃げるだけです。逃げて勝てなかったら、それが今の時点での実力」と言い切った。
まだ体質面に弱さを抱え、レース間隔を詰めて使えないため、仮に優先出走権を獲得したとしても、
オークスに向かうかは流動的。それだけに、この一戦に“全力投球”の構えは強い。「前走後ガタッときたが、幸い回復が早かった。ここまで不安なくこれたし、あとはスタートを決めたいですね」と、再度の逃走Vを思い描いた。
提供:デイリースポーツ