土曜日には早速、評判馬の
リアアメリアが阪神に登場。単勝1.2倍の圧倒的な支持に対して、馬なりで8馬身差圧勝という期待通りの、いやそれ以上のパフォーマンスで応えてみせた。日曜日には東京で
サリオスがデビュー勝ち。4コーナーから外目を通り、直線も楽な手応えで、こちらも評判馬の
アブソルティスモを交わしていった姿に次走への期待を膨らませた方も多いのではないだろうか。
そして興味深いのは、日曜東京6Rの勝ち馬
モーベットを含めて計3頭のシルクレーシングの馬が新馬戦を勝利。さらにはメインレースの
安田記念を勝った
インディチャンプもシルクレーシング。この好調ぶりに待ったをかける陣営は現れるか。
【6月8日(土) 東京芝1400m】
◆
ファートゥア(牝、父
エピファネイア、
母アロマティコ、美浦・
手塚貴久厩舎)
キングカメハメハ産駒の母は
秋華賞3着、
エリザベス女王杯3着の活躍馬。一族からは
インティライミ、
サンバレンティン、
オーバーザウォール、
アルバートといった重賞ウイナーが出ており、いとこの
アンデスクイーン(現5歳)もオープン入りしている。「気性的にガツンと行くところがあるし、調教は楽に動く。いいスピードがありそうだし、血統的にも期待しています」と
手塚貴久調教師。鞍上はC・
ルメール騎手を予定している。
◆
ディンブラ(牝、
父ダイワメジャー、
母グローリーブラッド、美浦・
上原博之厩舎)
Gone West産駒の母はダート1200mで2勝した。兄姉の勝ち上がり率は高く、現3歳の異父姉
ディーブラッドなど3頭が
JRAで新馬勝ちを飾っている。先週の追い切りは3頭併せで最先着を果たし、相手を豪快に突き放した。跨がった
三浦皇成騎手は「しっかりしているし、すごく乗りやすい。いいスピードがありそうです」と好感触をつかんでおり、血統的にも気性的にも初戦から動けそうなタイプだ。
【6月9日(日) 東京芝1800m】
◆
ワーケア(牡、
父ハーツクライ、
母チェリーコレクト、美浦・
手塚貴久厩舎)
2017年のセレクトセール(当歳
セッション)に上場され、1億2420万円。母は伊1000ギニー、伊
オークスを勝っており、現4歳の異父姉に
ダノングレース(
福島牝馬S3着)、叔母に
Sea of Class(愛
オークス、ヨークシャー
オークス、
凱旋門賞2着)がいる。先週の追い切りにはC・
ルメール騎手が跨がり、古馬の
ムスコローソを相手に優勢の手応えで動けていた。
手塚貴久調教師は「
ハーツクライの仔で緩いところがあるけど、ジョッキーも『走りそう』と言ってくれた。精神的には冷静だし、ためればシュッと切れそうなイメージです」と高く評価している。
◆
ゴルコンダ(牡、父
ヴィクトワールピサ、
母ゴレラ、美浦・
木村哲也厩舎)
母は米GI(ビヴァリーディーS)を勝っており、
ムーンランドロンシャン賞2着、
BCマイル3着などの実績を残した。異父兄に通算5勝でオープン入りした
ネオウィズダムがいる。先週の追い切りは古馬の
フローレスマジック、3歳馬の
ショーンガウアーに胸を借り、3頭併せの真ん中で食らいついた。「ハードに動かしたけど、この時期にしては体力的にも十分だし、ひと追い毎に良くなっている。フットワークが大きく、切れるというよりは持久力型で長く脚を使いそうなタイプです」と
木村哲也調教師。鞍上はD・レーン騎手を予定している。
◆
ウインカーネリアン(牡、
父スクリーンヒーロー、
母コスモクリスタル、美浦・
鹿戸雄一厩舎)
マイネルラヴ産駒の母は芝1200mで4勝。祖母の
クリスチャンネームは夏の函館で新馬勝ちを飾り、函館3歳S(現2歳S)でも3着に好走した。坂路、ウッドチップコース、本馬場(芝)で長短を織り交ぜたメニューを順調にこなしており、先週の追い切りに跨がった
松岡正海騎手は「走りそう。よく仕上がっているし、新馬勝ちを意識できそうなレベルにある」と好感触。
鹿戸雄一調教師も「素直で真面目に走るタイプだし、稽古の雰囲気がいい。
スクリーンヒーローの仔で持久力がありそうだし、芝の中距離が合うと思う」と期待している。
(取材・写真:竹之内元)