先週日曜の東京芝1800mで行われた新馬戦。勝利した
ワーケアは半姉に
ダノングレースを持つ良血で、上がり33.2という抜群の切れ味での快勝だった。2着
ウインカーネリアン、3着
ゴルコンダも先週のこちらのニュースで取り上げた期待馬であり、見事にワン
ツースリー。
いよいよ今週末には今年
JRA最初のダートでの新馬戦も予定されている。函館競馬が開幕し、夏競馬のシーズンがやってきた。ますます話題の馬、期待馬のデビューが続くことだろう。
【6月16日(日) 東京芝1600m】
◆
サクセッション(牡、
父キングカメハメハ、
母アディクティド、美浦・
国枝栄厩舎)
母はドイツの重賞ウイナー。全兄に2016年の
マイラーズCを勝ち、今春の
クイーンエリザベスS(豪GI)で2着と奮闘した
クルーガーがいる。ゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で乗り込み、5月22日に再入厩した。ここ2週はウッドチップコースで実戦を想定した追い切りを重ねており、3頭併せの真ん中でプレッシャーをかけるなどして精神面の強化を図っている。
「早いうちに連れて来られたし、ここまで順調。まだまだ良くなりそうだけど、現時点でも十分に動けている。馬格があって前向きさもあるし、距離はマイルから2000mぐらいまで融通が利くと思う」と
国枝栄調教師。鞍上は
福永祐一騎手を予定している。
◆
ウインドジャマー(牡、父
スピルバーグ、
母クラウンアスリート、美浦・
藤沢和雄厩舎)
2010年の
共同通信杯を制した
ハンソデバンド、ダート路線で活躍している
マリームーン(現4勝)の異父弟。近親には種牡馬としても活躍した
ニューイングランド、
Woodmanがいる。じっくりと乗り込み、坂路での調教本数は実に豊富。5月15日にはデビュー戦2着の
アブソルティスモと併せ、互角に動けていた。
「入厩してから1カ月半ほど順調に乗り込んだ。いい動きをしているし、仕上がりは良さそう。素直で操縦性がいいし、距離を延ばしていっても大丈夫だと思う」と
藤沢和雄調教師。鞍上は
丸山元気騎手を予定している。
【6月16日(日) 東京芝1400m】
◆
アルムブラスト(牡、父
リアルインパクト、
母ヴァンフレーシュ、美浦・
高橋文雅厩舎)
サクラバクシンオー産駒の母は2歳時に2勝しており、芝1200mのオープン特別(
カンナS)を逃げ切っている。祖母の
ティエッチグリーンはダート1200mで3勝。その半姉にアイビスサマーダッシュ2着など短距離路線で活躍した
ティエッチグレースがいる。ゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で乗り込み、5月25日に再入厩。ここ2週は坂路とウッドチップコースで順調に追い切りをこなしており、血統どおりのスピードがありそうだ。
「坂路での初時計は楽に動けたし、メリハリも利いていた。軸がしっかりしているし、息の入りも早い。素質は高そうだし、初戦から楽しみにしています」と
高橋文雅調教師。鞍上は
福永祐一騎手を予定している。
◆
プライモーディアル(牡、
父Shamardal、
母Ancient Art、美浦・
黒岩陽一厩舎)
1歳上の異父兄
ヒーリングマインドは現2勝。従兄弟に
ディーマジェスティ(
皐月賞を含む重賞3勝)、
タワーオブロンドン(
京王杯SCなど重賞3勝)がいる。「まだ子供っぽいところがあるけど、気持ちは前向き。鼻白の見た目は
タワーオブロンドンに似ているし、体形的にも1600m以下の短い距離が良さそうです」と
黒岩陽一調教師。鞍上は
内田博幸騎手を予定している。
父の産駒は前週の阪神で
トリプルエースがデビュー勝ち。今週の函館ス
プリントSには
ライトオンキューが出走を予定している。この馬も短距離路線での活躍が楽しみな存在だ。
【6月16日(日) 函館芝1200m】
◆
オータムレッド(牝、父
ワールドエース、
母ティッカーコード、美浦・
手塚貴久厩舎)
祖母の
ティッカーテープは米GIを2勝。2004年のアメリカン
オークスでは
ダンスインザムード(2着)を下している。「いいスピードがありそうだし、ゲートの出も速い。気性的にも真面目だし、初戦から動けると思う」と
手塚貴久調教師。鞍上はD・レーン騎手を予定している。
(取材・写真:竹之内元)