1996年に創設された比較的新しい重賞競走で、設立当初は秋に開催されていたが、2001年からは春競馬の掉尾を飾る3歳馬限定のダート重賞となった。格付けこそGIII競走だが、事実上は
JRAにおける世代ダート王決定戦。このレースを
ステップにして、のちにGI(JpnI含む)勝ち馬となる馬は多い。
過去10年で1〜3番人気馬は10勝2着7回3着5回。1番人気馬だけでも4勝2着3回という本命レース。ダート競馬という限られたカテゴリーだけに力関係がはっきりしやすいことがその要因と思える。実際、過去10年間の連対馬はほとんどが前走で3歳限定のオープン特別以上、または古馬混合の特別レースを使ってきた馬ばかりで、3歳馬限定500万下、あるいは新馬、未勝利を勝ちあがってきた馬は振るわないという傾向になっている。
◎
ノーヴァレンダは
全日本2歳優駿の優勝馬。
伏竜ステークスは内枠が仇になった格好だが、能力の高さは2歳時の3連勝で実証済みだ。左回りのコースは2戦2勝。問題は初めて経験するスタート部分の芝コースだが、
ダイワメジャー産駒だけに極端に下手ということはないはず。全姉にはダート
グレード2着3回の
ブランシェクールがいる血統で、520キロという大型馬。すんなりと外目を先行できれば、押しきる公算が大だ。
逆転候補は◯
デアフルーグ。デビューから圧倒的な強さで3連勝を飾ったが、青竜ステークスでは初めて経験するスタート部分の芝でダッシュがつかず、後方からインを押し上げてきた。祖母の
パイアンが
セントウルS2着馬で、
母パイクーニャンも芝コースで勝ちあがっているくらいだから、芝が下手ということもなさそうだ。それよりも砂を被りながら追い上げた内容を評価したい。
4連勝中の▲
デュープロセスも甲乙つけがたい能力の持ち主だ。過去2戦ともに芝スタートを経験しており、ともに勝利で飾っている。
昇竜Sでは直線一気の脚を披露し、青竜Sでは先行策から押し切った自在性にも注目だ。
堅実な△
ヴァイトブリック、△
ヴァニラアイス、追い込み鋭い△
ニューモニュメントと、△
アシャカトブも押さえておきたい。