「
宝塚記念・G1」(23日、阪神)
G1勝ち馬が半数の6頭。人気は譲っても、
クリンチャーの実力はそのG1馬にも引けは取らない。目下、5年連続で5歳馬が勝利を収めている上半期の
グランプリ。17年
菊花賞2着に、昨年の
天皇賞・春3着の実績馬が、上り調子のG1仕様で悲願のタイトル獲りを狙う。
最高の仕上げに、手応え抜群の鞍上。
クリンチャーが大駆けムードを漂わせている。
京都記念で重賞初制覇を飾り、
天皇賞・春も3着に好走。幸先いいスタートを決めた4歳春だったが、秋に挑戦したフォワ賞と
凱旋門賞で惨敗。帰国後は、フランス遠征の結果を引きずるかのように、
有馬記念、
日経賞、そして
天皇賞・春と本来の走りを見せられなかった。
ただ、前走に関しては「下がってくる馬もいて、後手後手に回った」と、長谷川助手は力を出し切っていないと主張。三浦も「難しい流れになった。動きたい時に動けなかった」と悔しそうに振り返る。
前走後は厩舎で調整。「運動量を増やしたり、自信を取り戻すために馬の多いところで集団行動をさせたり」と工夫も施した。その成果は1週前追い切りにも表れている。「活気があるし、コントロールも効く。一番いいと思えるぐらい」と仕上げ人。その背に騎乗した三浦も「昨年の
天皇賞・春がうなっていたけど、今回もうなるような感じ。走る気持ちを取り戻してきた」と好感触を口にする。
描く戦法は一致している。「自分から動く競馬が合っている。
ファイティングスピリットをゴールまで持続させられたら」と同助手。鞍上も「積極的な競馬をしたい」とイメージを膨らませる。17年
菊花賞2着など、G1好走実績がある実力馬が、
グランプリの舞台で復活の一撃を見舞う。
提供:デイリースポーツ