現地時間27日、イギリス・
アスコット競馬場で行われた
キングジョージ6世&
クイーンエリザベスS(3歳上・GI・芝2390m・1着賞金70万8875
ポンド)は、中団後方から最後の直線手前で先団に取りついたL.デットーリ騎手騎乗の1番人気
エネイブル(牝5、英・J.ゴスデン厩舎)が、内の2番人気
クリスタルオーシャン(牡5、英・M.
スタウト厩舎)との一騎打ちを制してクビ差で優勝した。日本から参戦した4番人気
シュヴァルグラン(牡7、栗東・
友道康夫厩舎)は、
エネイブルを見る位置でレースを進めたが、直線での伸びを欠いて6着という結果となった。
【ランフランコ・デットーリ騎手のコメント】
「こういうレースはあまりしたくないです。本当に疲れました。私のキャリアで、最も厳しく戦ったレースでした。2頭のチャンピオンの戦いでした。
クリスタルオーシャンを讃えて下さい。彼は私のためにここに出てきて、素晴らしいレースをしました。彼は道中ちょっと追い払えない蝿のように私を悩ませました。
私は彼がとても強いので倒すべき相手と思っていて、一旦先頭に立ってそのまま(先頭で)行こうと考えました。
クリスタルオーシャンが(脚を繰り出して)私に向かってきて、本当に壮絶なバトルになりました」
【ジョン・ゴスデン調教師のコメント】
「私は
フランキーにレース前、冷静に控えてと言い、彼もその通り乗っていました。ちょっと先頭に立つのが早かったと思いました。待て待て、と思ったんです。彼は偉大なジョッキーですから、あそこで(早めに)動いた理由を言ってくれるでしょう。
エネイブルは常識を超えた馬ですが、今日も私を驚かせました。彼女はいつもすごい馬です。彼女の能力、勇気、そして何てわかりやすい子か。なんとも言いようがなく、私は彼女を愛してます。彼女は他の馬からは与えられない感情を私に与えてくれます。あと3ヶ月しか一緒にいられませんので、全ての一瞬を大事にしたいと思います。あと2回、皆さんで彼女(のレース)を楽しみましょう。彼女はスーパースターですから」
今後は8月のヨーク・イボア開催でヨークシャー
オークスかインターナショナルSを使い、3連覇の掛かる
凱旋門賞に向かうと報じられている。ヨークを使うかは体調次第ということだったが、日曜の報道では、既に疲れが回復しつつあり、ゴスデン師もその回復力に驚いている。来週以降決定されるとのこと。